博報賞

活動タイトル

トゲソと水のESDで市内児童8,000人が笑顔で学ぶ

特定非営利活動法人 五泉トゲソの会

日本文化・ふるさと共創教育|功労賞| キーワード:新潟県
特定非営利活動法人 五泉トゲソの会

活動内容

水を守り、そこに生きる命を守り、子どもたちが笑顔で参加する環境保全活動

五泉トゲソの会は、地域に希少淡水魚イバラトミヨ、通称トゲソが生息していることから、1997年に設立され、観察会・保護活動、自然環境の保全、環境教育等を行っている。23年間で五泉市内小学校7校の8000名に対し、ESD教育としてトゲソの生態や保護についての学習を提供し、市民、他県民も含む中学生以上を合わせると対象者は一万人以上になる。支援回数450回、支援スタッフの数は1100名にのぼっている。
学校教育には4年生の総合学習に5段階のモデルプランを提供している。導入、現地見学、水の学習、実験、発表の5段階である。市内の2小学校にビオトープをつくり、トゲソの生息が観察されている。23年間の活動の中で、祖父母や父母に学習の内容が伝わり、家族がトゲソを知るようになり、希少種のトゲソの知名度があがっている。また、兄姉から小学4年になった弟妹にトゲソ学習のことが伝わっている。トゲソの学習をした卒業生が社会人となり生息調査活動に参加したり、高校生が新潟県高校文化祭でトゲソの研究発表をし、全国大会の代表になったりと23年間の成果が着実に表れている。
イバラトミヨ類は、福井県、石川県、山形県にも生息しており、「湧水保全フォーラム」を開催して他地域と学習の成果の交流を行っている。
【写真】
トゲソやザリガニになってみよう

審査委員より

23年間の活動が成果を上げ、子どもたちに向けた教育が地域の大人に浸透し、希少種を保全し、環境を守る意識につながっている。湧水を特色とする地域ならではの活動であり、子どもたちにふるさとへの意識を育んでいる。また、同じ希少種を有する他地域との交流も行われ、学び合いが実現している。未来の地域に生きる子どもたちを育てる活動として大変重要な活動であり、長年の蓄積に対して功労賞を贈る。

プロフィール

特定非営利活動法人 五泉トゲソの会

【代表者】
中村 吉則

【役 職】
理事長

【活動開始時期】
1999年

【団体所在地】
新潟県五泉市

【HP】
https://togeso.web.fc2.com/

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体約320名(小学生相当320名)※23年間で8,000人以上となる
○指導者:内部3名
○協力者(ボランティア等):※保護者から手伝ってもらった事もある
○開催ペースやクラス数:小学校7校の12クラスで毎年6月~10月に実施