博報賞

活動タイトル

ことばつたえる こころつなぐ~通級制度後の取り組み~

佐渡ことば・こころの教室

特別支援教育|博報賞| キーワード:新潟県
佐渡ことば・こころの教室

活動内容

子どもと時代のニーズに応えながら、子どもたちの心のよりどころとなる活動

「海を渡らずに、ことばの指導を子どもたちに受けさせたい」という願いから1970年に開設され、金井小学校を拠点に全島の小中学校の指導・相談に当たっている。ことば、聞こえの障がいを抱える子どもたちを通級・訪問・巡回で支援するとともに、通級指導制度対象児の指導に支障をきたさない範囲で、対象外の子の相談・指導にも努めてきた。
個別指導を基本に小人数のグループ活動を行いつつ、年齢、地区、障がい種問わず社会のルールやマナーを楽しみながら学ぶ「なかよしチャレンジ」を10年間続けた。現在は、高等学校通級指導教室設置を希望する声を受け、親の会と共に活動するなど、支援のつながりも充実させている。
また、未就学児を対象とした言語検査(1990年~)は、島内ほぼすべての園から依頼を受け、毎年約400名の検査を実施。市の幼児ことばこころの教室とも連携し、就学の円滑な移行に寄与している。
子どもたちにとって、同じような辛さや悩みなど気持ちを共有できる場であり、心を落ち着かせられるこの教室は、子どもと時代のニーズに合わせて発展し、島内全域へ連携を拡大。子どもたちが次のステップへ飛躍する支えとなっている。

【写真】
グループで挑戦する「なかよしチャレンジ」

審査委員より

佐渡島で50年にわたり、「佐渡ことば・きこえの教室」から始まった取り組みは、通級指導教室制度と相まって、発達障がいを含めた幼児・児童生徒の特別な教育ニーズに的確に対応して、今日の「佐渡ことば・こころの教室」に至っている。 島内の小・中学校通級指導教室担当教員が、日常的に研修に励み、密な連携によって指導力、専門性を高めている。20年前からは、未就学児対象の言語検査を継続して実施し、保幼小連携の充実も図っている。近年は、高等学校での特別支援教育も視野に入れるなど、常に時代のニーズに合わせた展開は貴重である。

プロフィール

佐渡ことば・こころの教室

【代表者】
新発田 靖

【役 職】
校長

【活動開始時期】
1993年

【団体所在地】
新潟県佐渡市

【HP】
http://kanai-es.sado.ed.jp/

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:300名(小学生213名、中学生53名、幼児34名 ) 〇教室数:7教室(金井小学校内に4教室、中学校に2教室、他の小学校に1教室)  ○指導者:8名 ○協力者(ボランティア等):子ども若者相談センター、看護専門学校、伝統と福祉の専門学校 他多数