博報賞

活動タイトル

不就学の外国籍の子どもの日本語教育を通した居場所づくり

特定非営利活動法人 トルシーダ

国際文化・多文化共生教育|博報賞| キーワード:愛知県
特定非営利活動法人 トルシーダ

活動内容

継続を団体の使命に、外国籍の子どもたちの夢を育む日本語教室

住民の6割近くを外国人が占める豊田市保見地区を中心に、不就学、不登校、外国人学校の児童生徒といった日本の学校へ通っていない子どものための「日本語教室を通した居場所づくり」を展開している。現在3つの教室を運営しており、その支援は、就学前、就学後、高校進学、超過学齢(義務教育を受けられる年齢を超過して来日した子)、就労と幅広い。活動を地域にオープンすることで子どもと地域が関わりをもてるよう支援し、子どものニーズや抱える課題に合わせ、行政・地域住民に働きかけながら、20年以上にわたり活動を拡大・継続してきた。
さらに昨年は、年齢や国籍に関係なく、アートを通して住民の交流を促進しようと「保見アートプロジェクト」を定期的に開催。クラウドファンディングで実現したこの活動は、お互いの背景や文化を知るきっかけをつくり、多様性を受け入れられる地域づくりの基盤となっている。
教室では、これまでに約500名もの子どもを受け入れており、高校・大学への進学や企業で活躍する先輩も現われている。団体の活動は「将来的に日本で生きていきたい。そのために日本語を学び、日本の学校に進学したい」という子どもたちの夢や目標をつくり、着実に実を結んでいる。

【写真】
壁画を描いた 25 棟の壁で七夕イベント

審査委員より

不就学・不登校状態にある外国籍の子どもに対して居場所をつくり、子どもたちが主体的に生きる力を、日本語教育を通して育んできた団体である。約500人の不就学・不登校の子どもたちを受け入れ、進路選択を支援してきた実績は、賞賛に値する。また、個々の子どもにとって意味のある学び方・生き方を模索しながら展開する実践は、特筆すべきものである。さらに、外国籍の子どもたちも主体的に参加する「保見アートプロジェクト」は、地域の多文化共生の取り組みとして斬新かつ持続性のある取り組みとして注目され、その波及効果が期待される。

プロフィール

特定非営利活動法人 トルシーダ

【代表者】
伊東 淨江

【役 職】
理事長

【活動開始時期】
1998年

【団体所在地】
愛知県豊田市

【HP】
https://torcida.jimdofree.com/

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:17名(小学生相当 6名、中学生相当4名、その他7名) ○指導者:内部 5名、外部 3名 ○協力者(ボランティア等):8名 ○開催ペースやクラス数:通年 月~金(夏季休業・冬季休業あり)年間約220日