博報賞

活動タイトル

子どもたちが切り拓いた新たな国際交流 ~学校を起点につながり、深まる絆~

福田 晃 (金沢大学附属小学校 教諭) ※コロナ禍における活動

独創性と先駆性を兼ね備えた教育活動|奨励賞| キーワード:石川県
福田 晃 (金沢大学附属小学校 教諭) ※コロナ禍における活動

活動内容

コロナ禍における交流活動の創出

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、東京オリンピック・パラリンピックが延期されたことから、「コロナ禍における国際交流」をテーマにして取り組んだ。金沢市役所スポーツオリンピック関連事業推進室と連携し、金沢で合宿する予定だったフランス競泳選手を励ますことについて、子どものアイデアや意見を尊重しながら、興味関心に基づいて活動を3つのフェーズに分けて展開した。フェーズ1では、大会延期で落ち込む選手を励ますために、手づくりうちわを送ったことをきっかけにして、メッセージ動画で交流した。フェーズ2では、大会実施時でも宿舎から外出できない選手を応援し仲良くなるために、百人一首などの文化体験を動画で伝えた。選手が帰国した後も、選手とのオンライン交流を続け、企業や行政機関と連携しながらオンライン上のオリンピック競技ゲームで交流した。フェーズ3では、フェーズ1・2での間接的な交流の経験を活かして、直接交流の機会を最大限に活かすために、世界水泳選手権おもてなし検討会議でさまざまなアイデアを創出した。
本実践では、継続的に選手と関わることで、地域の行政機関などと子どもの興味・関心や学習の過程を共有し連携した。このことによって、子どもの主体性を尊重したり交流活動の多様性を活かしたりする学習活動となった。
【写真】
2020年度フランス選手たちに向けうちわを送る児童

審査委員より

福田教諭は、コロナ禍における新たな国際交流の実現に向けて、東京オリンピック・パラリンピックで金沢に滞在する予定だったフランスの競泳選手との直接的・間接的な交流を実践した。コロナ禍の社会状況の変化に対応しながら、子どもは自分でできることを考え、行政機関職員などの専門家の知見も活用しながら、課題を設定し解決していく取り組みである点を高く評価した。こうした実践は、未知の状況に対応する資質・能力を育成する実践である。

プロフィール

福田 晃

【所属先役職】
金沢大学附属小学校 教諭

【活動開始時期】
2020年

【団体所在地】
石川県金沢市

【HP】
http://partner.ed.kanazawa-u.ac.jp/fusho/

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体36名(小学生相当36名)
○指導者:内部2名
○協力者(ボランティア等):25名
○開催ペースやクラス数:総合的な学習の時間や他教科、3・4年複式学級、課外