博報賞

活動タイトル

未来を担う子どもたちと一緒に遊んで学ぶ「ふるさとの川」

豊田市立平井小学校

日本文化・ふるさと共創教育|奨励賞| キーワード:愛知県
豊田市立平井小学校

活動内容

ふるさとの川を覗き込むような愛着が高まる仮説検証型学習の展開

2018年、豊田市に位置する矢作川の支流である岩本川を「ふるさとの川づくり事業」の対象とした、地域住民と行政(豊田市・矢作川研究所)の活動が始まった。ガキ大将の役割を地域の年長者が担い、豊田市立平井小学校2年生の児童の自然体験的な学習が進んでいく。幼い子どもたちには、手の込んだあそびのグッズはいらない。彼らの心には、自然とかかわりながら「生きものを採集したい」という思いがある。これを原動力に「川遊び」をコアにした体験型の学習が、展開されている。子どもの本性に基づいた学びの願いを反映すると次のような流れになる。「生き物を捕りたい」→「生き物が捕れた」→「捕れた生き物を見せたい・知らせたい」また、それを聞いた指導者や仲間は、「どこで捕れた?」という反応が生まれる。そして活動における関わりはさらに深まる。研究所の研究員や地域の大人の参加で、「どうやって捕れた?」「この生き物はなに?」と質問する子どもの「仮説検証型」学習へと発展した。2年生の学びは、感謝や感動を言語化する国語科や、観察した生物や風景を描画する図工科、自然愛護の思いやりの心を育てる道徳科、学芸会の演劇の題材に岩本川を盛り込むなど教育課程へのよい効果を生んでいる。
【写真】
創遊会の方に生き物のことを教えていただく子どもたち

審査委員より

ふるさとの川との関わりをコアにして、自然愛護の視点を大切に、地域や行政と連携しながらしっかりと計画された学習である。子どもたちの生き物に対する興味・関心を基点として、自ずから川の様子に目を向けられる学びができている。子どもの本性を大切にした「川遊び」の学習は、ふるさとの川という身近な自然を地域の人や保護者と共に育てていく活動へと広がっていく。「岩本川」というふるさとの川が、小学校全体の総合的な学習の時間の教材となることを期待する。

プロフィール

豊田市立平井小学校

【代表者】
尾坂 宏樹

【役 職】
校長

【活動開始時期】
2018年

【団体所在地】
愛知県豊田市

【HP】
https://www2.toyota.ed.jp/swas/index.php?id=s_hirai

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体55名(小学生55名)
○指導者:内部4名、外部2名
○協力者(ボランティア等):5名
○開催ペースやクラス数:河川での活動は2年生2クラスを中心に1年間に2~4回