博報賞

活動タイトル

朝日町立小学校・中学校における地域と一体的なふるさと学習の推進

朝日町保小中一貫教育校

日本文化・ふるさと共創教育|奨励賞| キーワード:富山県
朝日町保小中一貫教育校

活動内容

保育園と小中学校が一体となり、ふるさとの良さと課題を知るふるさと学習

人口1万1千人の朝日町には中学校が1校、小学校が2校、保育所が3箇所ある。令和4年4月からは、これらの学校等があらためて保小中一貫校として開校した。小中学校に独自教科「ふるさと科」を創設し、9年間を通した系統的にふるさと愛を育む活動をしている。この活動は10年以上前から学校と地域で町ぐるみの多彩な取り組みを計画し、実践してきた歴史的な基盤の上に成り立っている。少子化や若者の流出という課題に対して、ふるさと教育の推進をオール朝日町で推進してきたのである。小学校では、ゲストティーチャーの協力を得て、「地元蛭谷和紙を使った卒業証書用紙づくり・卒業記念の掛け軸づくり」など豊かな自然や歴史、文化などの体験学習を進め、中学校では「我が町・朝日再発見」の学習で、持続可能な朝日町となるための解決策の提案に向けて地域の方から真剣に話を聞いている。後継者不足や地元企業での就業体験により人々の努力を学び、感謝の心を育んでいる。子どもたちのコミュニケーション能力が高まるだけでなく、地元住民にもゲストティーチャーを担うことの生きがいと励みが生まれ、地域のみんなで子育てをする風土が醸成されてきている。
【写真】
和紙づくり集落を訪れ、紙すきを教わる子どもたち

審査委員より

保育園と小中が一体化した教育活動に、「ふるさと科」を新設した。ここに、「ふるさと愛」を育もうという目標を明確にした。地域と共にみなで子育てや教育を支援していく地道な教育は、全国と比較して、北陸地方においてふるさとに戻ってくる若者が増加している結果となって表れていると考える。「ふるさと科」の指導計画は「郷土の自然」「文化・産業」「人物・歴史」「施設」等をバランスよく配置したものである。この指導を継続させ、発達段階に応じた指導の軽重を加えた指導の充実を期待するものである。

プロフィール

朝日町保小中一貫教育校

【代表者】
梅澤 健一

【役 職】
校長(朝日町立朝日中学校)

【活動開始時期】
2010年

【団体所在地】
富山県下新川郡朝日町

【HP】
https://www.town.asahi.toyama.jp/soshiki/kyoiku/gakkoukyouiku/1650371695424.html

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体562名(小学生362名、中学生200名)1クラス単位での実施または2~3クラス合同での実施(1回あたり平均9名~80名)
○指導者:外部34名(1回あたり平均1名)
○協力者(ボランティア等):約45名
○開催ペースやクラス数:年間153回(1学年平均17回)