博報賞

活動タイトル

島を元気に!地域と協働、地域に貢献 ~自慢のオリーブで私も地域も学校も~

広島県立呉特別支援学校 江能分級

特別支援教育|奨励賞| キーワード:広島県
広島県立呉特別支援学校 江能分級

活動内容

地域と共にある学校を目指して~オリーブのある学校の挑戦~

平成28年に策定された「江田島市オリーブ振興計画」を受け、江能分級では平成29年に10本のオリーブの苗木を植樹した。以来、オリーブのある学校として、地域と連携してオンリーワンを目指す教育活動が展開されている。生産者による出前講座を受けつつ、児童生徒がオリーブのまわりの草を抜いたり、成長記録をつけたりしながら大きく育てることに成功した。初めてのオリーブの収穫は、5粒であった。しかし、令和3年度には約78kg、6,100mlのオリーブオイルを搾油するまでとなった。オリーブの成長とともに、学習活動も広がりをみせてきた。作業学習においては、高齢化が進む地域の実情を踏まえ、「孫にプレゼントできるように」と考え、オリーブの枝を使った箸置きや車のおもちゃづくりに取り組んでいる。総合的な探究の時間においては「オリーブかるた」「オリーブ栽培で地域おこし」をテーマに、生徒が意見交換をしながら「オリーブ木炭」「オリーブ石鹸」などの特産品の開発に挑戦している。駐日ギリシャ共和国大使館とも交流した。学校で収穫したオリーブを地域の搾油施設で搾油し、江田島市に寄贈。そのオリーブオイルを使用した「えたじまんサラダ」は、市内の小・中学校の給食で提供された。高齢化や過疎化の進む島の活性化に向けた江能分級の今後のチャレンジが期待される。

【写真】
収穫したオリーブを品種ごとにカゴに移している生徒

審査委員より

市の地域振興策であるオリーブ栽培を素材に、地域と共にオンリーワンを目指す教育活動である。地元生産者と連携したオリーブの栽培、オリーブを使った高齢者の思いを意識したモノづくり、「自分たちにもできることをしたい」という児童生徒の願いからスタートした特産品開発など、特別支援学校の教育活動に大きなヒントを与える実践が展開されている。実践の開始から5年が経過し、活動にさまざまな広がりがみられているが、少子高齢化といった課題に直面している地域において、地域と共に発展する学校としての挑戦を見守っていきたい。

プロフィール

広島県立呉特別支援学校 江能分級

【代表者】
手島 由美子

【役 職】
校長

【活動開始時期】
2017年

【団体所在地】
広島県江田島市

【HP】
https://www.kureenou-sh.hiroshima-c.ed.jp/

【Twitter】
https://twitter.com/kuretokuenou

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:12名(その他12名)
○指導者数:内部5名、外部1名
○協力者(ボランティア等):江田島市オリーブ振興協議会
○開催ペース:オリーブオイルの寄贈 年間1~2回、オリーブ収穫 年間2回