博報賞

活動タイトル

通級による指導実践と「特別支援教育推進センター」づくり

吉田 英生

特別支援教育部門|-| キーワード:重度障がい/重複障がい/在宅訪問教育対象児岡山県
吉田 英生

活動内容

地域の教育資源を活用したネットワークによる、特別支援教育推進システムの構築

 通級による指導実践において、その指導対象は情緒障害児、自閉症児のみならず、言語障害、学習障害など障害種が異なる児童に対しても指導ができる総合的な通級指導教室づくりに取り組み、後進の担任教師の育成も行なった。特に通常の学級に在籍する自閉スペクトラム症やAD/HD児童の内面やプライドを引き出すかかわりやことばがけを大切にした指導を行い、その障害による困難を克服する主体的な力をつける指導活動ができている。
 また、津山市教育委員会在職中は、学校教育充実の柱としての特別支援教育の推進を図り、市独自の「津山市特別支援教育推進センター(以下、推進センター)」の立ち上げを進め、平行して療養機関等との連携を推進した。
現任校である津山市立北小学校では、副校長(兼推進センター所長)として、既設の西小学校、津山西中学校通級教室の教育活動の統括と連携による特別支援教育推進システムの構築に取り組んでいる。そして、学校現場での特別支援教育に係わる校内体制整備を図り、地域の教育資源として推進センターの取り組みを学校・園へ根づかせる活動を推進している。
 特別支援教育推進システムの構築に向けた取り組みの一例としては、通常の学級における特別な教育的ニーズがある子どもたちのニーズ把握と校内体制による指導・支援への提案等、校内での取り組みを一連のユニットとして圏域の学校に発信し、アセスメントや校内体制整備構築とを一体化させるコーディネーター研修会等の内容の充実を図っている。
 就学・教育相談の場の提供、適切なアセスメントの実施、個別の指導計画作成支援、巡回相談による課題解決、学校等の職員研修、保護者学習会などにより、推進センターは、幼児期、学齢期、青年期をつなぐ関係諸機関との連携のハブ機能をもつようになりつつあり、「顔の見える連携」が具現化している。

【写真】
子どもの特別な教育的ニーズに応じた通級指導の実践



審査委員より

長年にわたり、発達障害等の子どもの通級指導教室の教師として、地域のパイオニア的な存在として取り組むとともに、近年では、この分野の地域における全体的な推進役として、特別支援教育推進センター所長や学校管理職などの要職について尽力している。保護者支援の仕組みをつくり、活動を継続してきていることも特筆すべきである。

プロフィール

岡山県 吉田 英生(よしだ ひでき)

【役 職】
津山市立北小学校 副校長・津山市特別支援教育推進センター 所長