児童教育実践に
ついての研究助成

第15回(2020年度)

第15回助成対象一覧
(研究助成期間:1ヵ年2020年4月-2021年3月/2ヵ年2020年4月-2022年3月)

  • 第15回「児童教育実践についての研究助成」は、全国からいただいた156件のご応募の中から、下記の研究を助成いたします。
  • 研究助成期間終了後は、各研究の成果をホームページで公開する予定です。

研究助成期間:1ヵ年

助成対象研究(代表)者 (50音順、敬称略) 研究タイトル(※グループ研究) 研究内容
助成対象研究(代表)者
研究タイトル(※グループ研究)
赤川 峰大(あかがわ みねひろ)
神戸大学附属小学校 教諭
「証明」の萌芽としての小学校段階の説明に関する研究;普遍例化が内在する算数科、理科、国語科における論理構成に着目して ※
磯田 三津子(いそだ みつこ)
埼玉大学 准教授
社会正義をことばで伝える教育方法に関する研究―ヒップホップを用いた授業実践の開発―
宇治川 雄大(うじかわ ゆうだい)
山形県立山形聾学校 教諭
聴覚障害児童が動画等を閲覧して自ら日本語を習得する姿を目指した実践研究
太田 絵梨子(おおた えりこ)
東京大学大学院 大学院生
「深い理解」を促す学習課題の分類と設計プロセスの解明:効果的な教員研修の開発に向けて
加藤 優(かとう ゆう)
上智大学 大学院生
聴覚障害児向け環境音学習システムにおける効果的な視覚的支援方法についての検討 ※
醍醐 身奈(だいご みな)
慶応義塾大学 大学院生
都市部における「学びの場」での「探究のプロセス」に着目した指導方法と教材の開発
林 康成(はやし やすなり)
長野県長野市立南部小学校 教諭
考察を書く力を高めるための対話的な授業の構築と意見交換や議論に現れる対話の特徴の解明
日置 晋平(ひおき しんぺい)
大阪府立交野支援学校 教諭
視線入力機器を使用した重度重複障がいの児童生徒へのコミュニケーション支援とアセスメント
樋口 大夢(ひぐち ひろむ)
東京大学大学院 大学院生
「特別の教科 道徳」における道徳的価値の刷新を可能とする授業実践理論の構想 ※

(所属・役職は助成決定時のもの)
(※はグループ研究)

研究助成期間:2ヵ年

助成対象研究(代表)者 (50音順、敬称略) 研究タイトル(※グループ研究) 研究内容
助成対象研究(代表)者
研究タイトル(※グループ研究)
五十嵐 哲也(いがらし てつや)
兵庫教育大学 准教授
中学校での不登校の増加予防に効果的な小中学校の連携環境 ※
石塚 祐香(いしづか ゆうか)
筑波大学 特任助教
読みに困難のある多様な子どもたちに対するデジタル教材を用いた段階的な読みの学習支援プログラムの開発:「家庭学習型」と「授業実践型」の遠隔システムを用いた支援の効果検証
井上 昌善(いのうえ まさよし)
愛媛大学 講師
地域社会と学校の連携方法に着目した小中高等学校の主権者教育に関する実証的研究 ※
武 小燕(う しょうえん)
名古屋経営短期大学 准教授
多文化世帯に生きる子どもたちの言語習得に関する実証研究~愛知県における中国系世帯とブラジル系世帯の比較を通して~ ※
上田 紋佳(うえだ あやか)
岡山大学 助教
児童期の言語活動が書く力と読む力に及ぼす影響とその発達的変化:縦断調査による検討 ※
実吉 綾子(さねよし あやこ)
帝京大学 准教授
空間認知能力の発達から探る文字認知の発達モデル構築と読み書き困難への支援プログラムの開発 ※
松室 美紀(まつむろ みき)
立命館大学 特任助教
運動障害を持つ児童の発達・学習に寄与する安全で楽しい移動感覚を伴う遊びの提供 ※
渡辺 理文(わたなべ まさふみ)
北海道教育大学札幌校 准教授
子どもの自己評価と相互評価を促進する学び方と学級文化の構築ー教科横断的な実践からの構築ー ※

(所属・役職は助成決定時のもの)
(※はグループ研究)

「証明」の萌芽としての小学校段階の説明に関する研究;普遍例化が内在する算数科、理科、国語科における論理構成に着目して ※

赤川 峰大(あかがわ みねひろ)

神戸大学附属小学校 教諭

本研究の目的は、普遍例化を用いて「説明」を論理的に構成することに関わる小学校段階の実態調査、授業開発を行うことである。普遍例化とは、ある体系の全個体に真であることからその体系の特定の個体の真を推論する論理的思考である。論理の基盤として数学の証明にも用いられるが生徒の困難性が高いため、近年証明の萌芽として小学校段階の説明を捉えた系統的育成が急務とされている。申請者は既に事前調査を実施し、10歳頃に普遍例化の理解に差が生じている可能性を統計的に示した。よって本研究では,主に中学年を対象にして普遍例化が内在する算数科、理科、国語科を題材とした調査による詳細な実態把握とともに、授業化による効果を検証する。成果は教科を横断する汎用的資質・能力の視点からのカリキュラム開発への貢献も期待できる。

▲ページのトップに戻る

社会正義をことばで伝える教育方法に関する研究―ヒップホップを用いた授業実践の開発-

磯田 三津子(いそだ みつこ)

埼玉大学 准教授

本研究は、ヒップホップの中でもラップを用いて、児童・生徒たちが、身の回りにある社会問題を語り、それらの問題について考え取り組むことのできる教育プログラムを開発・実践し、その普及をめざすことを目的とする。 そのために、本研究では、第一に、米国の「文化に対応した指導」(culturally relevant teaching)と社会正義(social justice)の考え方を整理し、それらを実現するための教材としてのヒップホップ(ラップ)の可能性を明らかにする。第二に、第一で行った理論研究に基づいて、ヒップホップの中でもことばの側面を担うラップを用いた教育プログラムを構想する。ここでは、社会正義に関わる課題を子どもたちが考え、ことばで表現できることをめざす。以上を大学及び小・中・高等学校で実践し、その成果を論文及びブックレットとしてまとめて公表する。

▲ページのトップに戻る

聴覚障害児童が動画等を閲覧して自ら日本語を習得する姿を目指した実践研究

宇治川 雄大(うじかわ ゆうだい)

山形県立山形聾学校 教諭

本研究では、聴覚障害児童が自ら学ぼうとする主体性に視点を当て、動画等の閲覧によって意欲的に取り組む絵日記や日記の学習を通して、日本語の習得を促す支援の有効性を検討することを目的とする。具体的には、聴覚障害児童が家庭で絵日記や日記に取り組む際に、日本語でどう書くか分からないという困難に直面したときには、保護者を頼るのではなく、筆者が作成した日本語に関する動画等を閲覧して手掛かりを得られるようにする。また、聴覚障害児童と同じ立場で学習に携わる保護者とやりとりしながら、絵日記や日記を書くことを継続して実践する。上記の研究結果をもとに、聴覚障害児童への日本語習得に関する指導において、聴覚障害児童が動画等を閲覧しながら主体的に日本語を習得していくための視点や内容、及び、動画等を用いた日本語習得に関する指導過程と指導効果について明らかにする。

▲ページのトップに戻る

「深い理解」を促す学習課題の分類と設計プロセスの解明:効果的な教員研修の開発に向けて

太田 絵梨子(おおた えりこ)

確かな学力・学習力の育成に向けて、概念の理解や知識同士の関連づけといった「深い理解」を重視した教育実践が求められている。「深い理解」を促す上では、授業や宿題で学習者に取り組ませる学習課題が重要な役割を果たす。そこで本研究では、教師が設計する学習課題に焦点を当て、どのような課題が「深い理解」を促す課題と言えるか、また,どうすればそうした課題を設計できるかを明らかにする。まず,国内外の学術誌や教育実践に関する文献をレビューし、「深い理解」の促進を目的とした学習課題の特徴を体系的に整理する。次に、教師を対象とした調査を通じて、「深い理解」を促す学習課題を設計する際の認知プロセスを明らかにする。これらの結果を受け、最終的には、「深い理解」を促す学習課題の設計法に関する研修を開発・提案する。

▲ページのトップに戻る

聴覚障害児向け環境音学習システムにおける効果的な視覚的支援方法についての検討 ※

加藤 優(かとう ゆう)

上智大学 大学院生

聴覚障害児のための環境音学習システムの実用化に向けて、重度の聴覚障害児でも環境音学習を行えるために環境音学習に効果的な視覚的支援方法を提案することを目的とした。聴覚障害児は聴覚情報だけの環境音学習を行うには、学習負担が大きい場合がある。聴覚障害児が環境音学習を長期的に継続できるためには、学習負担を考慮した方法を考案することが課題である。聴覚障害者や健聴者の音学習において、リアルタイムかつ、詳細に音の特徴を可視化されたものが効果的であった。本研究は環境音学習に特化した視覚的支援方法を調査し効果検討を行う。貴財団に助成していただいた研究の成果は、特殊教育の現場や家庭の場に還元するために、これまでの成果に基づいて環境音学習システムの実用化,そのシステムのための学習指導案を作成する。

▲ページのトップに戻る

都市部における「学びの場」での「探究のプロセス」に着目した指導方法と教材の開発

醍醐 身奈(だいご みな)

慶応義塾大学 大学院生

本研究では、以下の二つを主な目的として研究を進める。 ①都市部の一拠点として東京都品川区を研究対象地域に選び、品川区の伝統文化や地域産業の承継問題に焦点をあてて、学習プロジェクトを構想する。ここでは、伝統文化に関する講義や、地産食材・地場産業技術を用いたワークショップを通して、地域への興味・関心を広げる。また、「学びの場」を作り、子供たちが専門的な知識やスキルを学べる機会を増やし、アクティブ・ラーニングを取り入れながら学習支援を行っていく。 ②子供たちが地域学習を通して学んだことを記録し、「文章化」・「見える化」する教材を開発する。本研究では、「自分で何を学んだのか」を理解しやすくするため、Photobookと「リフレクション(振り返り)・ノート」を教材とし、自己の学びを文章と写真(画像)で残していく手法を積極的に取り入れて学習する。

▲ページのトップに戻る

考察を書く力を高めるための対話的な授業の構築と意見交換や議論に現れる対話の特徴の解明

林 康成(はやし やすなり)

長野県長野市立南部小学校 教諭

本研究では、理科授業において考察を書く力を高めることを最終目的とし、そのために、(1)個別実験を導入し、タブレット端末を活用して実験結果を出す過程を常時視聴できる環境を整え、クラスを基本としたより多くの人数で関わり合いながら対話的に学ぶ授業形式を構築する。次に、(2)考察を書くことに課題をもつ児童の中で、授業において考察を書く力が高まった児童とそうでない児童の意見交換や議論における対話を対話分析により比較し、その違いを明らかにして、児童の考察する力を高める意見交換や議論に現れる対話の特徴を解明することとする。 考察を書く力を高める対話的な授業が構築され、その際に行われる児童同士の対話の特徴が解明されることによって、学校現場において考察する際の対話を活性化させ考察を書く力を高めることができるようになる。

▲ページのトップに戻る

視線入力機器を使用した重度重複障がいの児童生徒へのコミュニケーション支援とアセスメント

日置 晋平(ひおき しんぺい)

大阪府立交野支援学校 教諭

重度重複障がいの児童生徒にコミュニケーションとアセスメントの手段として視線入力機器を導入します。コミュニケーションでは、テキスト入力やカード選択を視線入力でできるようにし、コミュニケーションの向上を目指します。アセスメントに関しては、様々な検査では指さしで答える設問があります。それを視線入力で答えられるように設定し、解答しやすくします。他にもカメラで撮影している画面から、どこに注目しているかを、視線入力機器で確認します。そのことで児童生徒の興味関心をより理解することを目指しています。 視線入力の取り組みでは、視線で操作できる実感が持てない児童生徒がいます。そのような児童生徒はプロジェクション・マッピングのゲームで、自分の動きで映像を操作する体験をすることで視線入力につなげることを考えています。

▲ページのトップに戻る

「特別の教科 道徳」における道徳的価値の刷新を可能とする授業実践理論の構想 ※

樋口 大夢(ひぐち ひろむ)

東京大学大学院 大学院生

本研究の目的は、子どもの「興味・関心」に関する議論の観点から「特別の教科 道徳」における「考え、議論する道徳」を可能とする授業実践理論の構想をし、提示することである。そのために、以下の2つの課題に取り組む。1つ目に、ハンナ・アレントにおける「興味・関心」の議論に着目することで、人間の「興味・関心」は、個人から生じるものではなく、人々の間に生じるものを指すことを明らかにする。2つ目に、アレントの「興味・関心」に関する議論の観点から、お茶の水女子大学附属小学校の「てつがく創造活動」の授業実践に焦点を当て、「考え、議論する道徳」を可能とする道徳教育実践の理論の構想を行う。以上より本研究は、既存の政治に構成された道徳的価値を刷新することを可能とする道徳教育の授業実践の理論を提示することを目指す。

▲ページのトップに戻る

中学校での不登校の増加予防に効果的な小中学校の連携環境 ※

五十嵐 哲也(いがらし てつや)

兵庫教育大学 准教授

本研究は、小学6年から中学1年にかけての欠席状況や「学校に行きたくない気持ち」を追跡調査し、それらの状況の増減が「小中教育一貫校や施設一体型小中学校などの組織的な連携を行っている学校」「一般の小中学校で連携を強化している学校」「一般の小中学校で特別な連携措置を講じていない学校」の間でどのように異なるかを検討する。また、その増減に関与する子ども側の要因と教員側の要因を明らかにすることで、各学校の連携態様による特徴を探る。以上によって、小中学校がどのように連携していくことが、中学校での不登校の増加を抑制するのかという点を明らかにすることが本研究の目的である。そして、この研究を基礎として、小中学校の様々な連携態様に合わせた不登校の予防的支援のモデルを提言することが最終目標である。

▲ページのトップに戻る

読みに困難のある多様な子どもたちに対するデジタル教材を用いた段階的な読みの学習支援プログラムの開発:「家庭学習型」と「授業実践型」の遠隔システムを用いた支援の効果検証

石塚 祐香(いしづか ゆうか)

筑波大学 特任助教

本研究では、単語から段落読みに至るまでの段階的な読みの学習支援プログラムを開発し、読む時の「視線パターン」の変化を縦断的に評価することで、読みに困難のある多様な子どもたちが教育実践の場で読みを獲得するための支援方法を総合的に明らかにする。さらに教育の地域差の解消と学習の質・量の均等化が必要であるという問題意識を持ち、ICT(遠隔システム・デジタル教材)を活用した読み支援を「家庭学習」と「授業実践」の場に適用し、その支援効果と普及の条件を分析する。「家庭学習」では保護者が子どもと無理なく楽しく「絵本」を読むことを目指し、「授業実践型」では子どもが先生と無理なく楽しく「教科書」を読むことを目指す。本研究により、個々の教育的ニーズに応じた読みの学習支援を受けることができる環境を整備することにつながる。

▲ページのトップに戻る

地域社会と学校の連携方法に着目した小中高等学校の主権者教育に関する実証的研究 ※

井上 昌善(いのうえ まさよし)

愛媛大学 講師

本研究の目的は、主権者教育を充実させるための地域社会と学校の連携方法を提案することを目指す。そのために学校関係者や学校外部の専門家が主権者教育の取り組みを共有することができるプラットホーム的役割を担う「シティズンシップラボ」を作る。そのうえで、高等学校だけではなく小・中学校で取り組まれている地域社会と連携した主権者教育プログラムの実践を共有し、学習にかかわってくれた外部人材と学習者である子どもとの関わりに着目して、授業者がどのような学習課題を設定し、どのような学習を展開すれば子どもの思考を促すことができるのかという点を明らかにする。これによって、主権者教育を充実させるための地域社会と学校の連携方法を検討することができる。

▲ページのトップに戻る

多文化世帯に生きる子どもたちの言語習得に関する実証研究~愛知県における中国系世帯とブラジル系世帯の比較を通して~ ※

武 小燕(う しょうえん)

名古屋経営短期大学 准教授

近年、日本の学校では多文化世帯の子どもを中心に日本語指導の必要な児童生徒が増える一方、彼らの母語教育の必要性が指摘されている。本研究は多文化世帯の子どもの母語と日本語の習得環境と言語能力について調べ、彼らが必要なバイリンガル教育の環境と支援策の提示を目的とする。調査内容はランドレイとアラードの「巨視的モデル」理論と「カウンター・バランス説」に基づき、言語集団のバイタリティを分析する社会的レベルの環境、家庭・学校・コミュニティでの言語接触を対象とする社会心理学的レベルの環境、子どもの個性や心的態度を含む心理的レベルの環境とし、文献調査、アンケート調査、インタビュー調査及び追跡調査を行う。調査対象は中国系世帯とブラジル系世帯とし、異なる言語集団における言語環境の共通性と差異性にも注目する。

▲ページのトップに戻る

児童期の言語活動が書く力と読む力に及ぼす影響とその発達的変化:縦断調査による検討 ※

上田 紋佳(うえだ あやか)

岡山大学 助教

PISA調査や全国学力・学習状況調査の結果から、特に我が国においては書く力の育成が大きな課題であることが指摘されているが、児童期の書く力に関する研究は国内外において大きく不足している。そこで本研究では、児童期の言語活動(読書活動・書き活動)が書く力と読む力に及ぼす影響と、読む力が書く力を、書く力が読む力を互いに伸ばす正の相互作用の発達的変化について、縦断研究によって明らかにする。具体的には、日本児童の書き活動および書く力の発達を幅広く測定することが可能な課題を新たに作成し、申請者らのこれまでの研究で開発してきた読書活動および読む力を測定する課題と併せて、上記の問題に取り組む。その結果から、児童期の言語活動推進の在り方や言語能力の支援・介入についての提言を行う。

▲ページのトップに戻る

空間認知能力の発達から探る文字認知の発達モデル構築と読み書き困難への支援プログラムの開発 ※

実吉 綾子(さねよし あやこ)

帝京大学 准教授

本研究は、文字認知の発達と空間認知の発達の関係を検証し、文字認知発達を認知心理学的な視点から段階的に説明するモデルを構築することを目的とする。情報処理の視点から捉えると文字認知には文字を構成する部品の形とその空間的な配置の認知が必要だといえる。この二種類の認知発達の"ずれ"が読み書き障害の一因とも考えられる。応募者は形態認知が発達していても空間認知能力が発達していない場合に、鏡映文字をスムーズに読めてしまうことを見出した。鏡映文字と正立文字の読む速度の違いを文字認知発達の指標とする可能性についても検討し、早期に文字認知発達の問題を検証できる可能性を探る。さらに、モデルに基づいて空間認知能力の向上から文字認知発達を促すプログラムやアプリケーションの開発に取り組むことを本研究の目指す成果とする。

▲ページのトップに戻る

運動障害を持つ児童の発達・学習に寄与する安全で楽しい移動感覚を伴う遊びの提供 ※

松室 美紀(まつむろ みき)

立命館大学 特任助教

比較的重度の運動障害を持つ児童は、多くの時間をベッドの上で過ごすため、移動経験が欠如しやすい。さらに、空き時間に楽しめる娯楽の種類も少ないという問題が挙げられている。そこで、本研究は、知的障害を併せ持つ、比較的重度の運動障害を持つ児童のために、発達・学習に寄与する安全で楽しい移動感覚を伴う遊びを提供する。その過程において、彼らの "楽しさ" にどのような要因が寄与するかを解明する。 具体的には、視覚刺激の観察により、まるで自身が動いているように感じる視覚誘導生自己運動知覚を利用する。児童は乗り物に乗って移動しているかのような体験を得ることができ、その速度や進行方向を自身でコントロールすることができる。この経験を通し、空間把握能力の発達や行動と結果の因果関係の学習が期待される。

▲ページのトップに戻る

子どもの自己評価と相互評価を促進する学び方と学級文化の構築ー教科横断的な実践からの構築ー ※

渡辺 理文(わたなべ まさふみ)

北海道教育大学札幌校 准教授

本研究の目的は、子どもの自己評価と相互評価を促進する学び方とそれに関わる学級文化を構築することである。本研究は、国語と算数、理科の授業を取り上げ、教科横断的な視点から実践を行う。子どもの評価活動の充実のためには、ノートの書き方や発表の仕方、聞き方等の学び方の構築が必要であり、それに関わる学級文化の構築が必要である。そのため、本研究の目的の達成に向けて、国語と算数の授業によって学び方とそれに関わる学級文化の構築を図り、最終的に理科において評価活動の実現を目指す。具体的には、国語の授業で「話すこと・聞くこと」「書くこと」に関する力を育成し、算数の授業では「データの活用」に関する力を育成する。育成した力を活用することによって、理科において、子ども自身が評価活動を充実させることを目指す。

▲ページのトップに戻る