博報賞

第52回「博報賞」贈呈式・祝賀会

第52回「博報賞」贈呈式・祝賀会

日時:2021年11月12日(金)16:00~
会場:日本工業倶楽部会館(オンライン併用)

日本工業倶楽部会館にてオンラインを併用し、感染症予防対策を講じた上で、第52回「博報賞」贈呈式・祝賀会を開催いたしました。
贈呈式は厳粛な雰囲気の中、16組の受賞者様へ贈賞が行われました。
祝賀会は、交流の部と黙食の部を分けて実施。審査委員の先生方や参加者同士の活発な情報交換の場となりました。

戸田裕一理事長挨拶

第52回「博報賞」 贈呈式にあたり、ひと言ご挨拶申し上げます。
新型感染症の影響が色濃く残る大変な状況下にもかかわらず、本日、多くの受賞者様、ならびに関係者の皆様にご出席・ご視聴いただけますこと、まずは深く感謝申し上げます。

昨年度は、オンラインのみでの開催となりましたが、本年度は7名の審査委員の先生方を現地とオンラインでお迎えし、また文部科学省からは初等中等教育局 長尾(ながお) 篤志(あつし)(ながお あつし) 主任視学官のご臨席を得まして、 ここに第52回「博報賞」贈呈式を執り行えますことは、誠に意義深いことであると存じます。

「博報賞」は、児童教育現場の活性化と支援を目的として、財団設立とともにつくられました。日々、教育現場で尽力されている学校・団体・教育実践者の「波及効果が期待できる草の根的な活動と貢献」を顕彰しております。 「ことばの力を育むことで、子どもたちの成長に寄与したい」そんな想いを核として、子どもたちの豊かな人間性育成を祈念し、顕彰を続けて参りました。 加えて、受賞された活動を教育専門誌や地方紙などで広く紹介し、その成果の共有と、地道な活動の継続・拡大の支援も行っております。

教育現場では未曾有(みぞう)の混乱が続く中、子どもたちの学びを守り、心をケアし、例年以上に並々ならぬご苦労を日々なされていると推察申し上げます。それでもお陰様で、本年度も数多くのご応募・ご推薦を賜り、審査委員の先生方による厳正・的確なご審査を経まして、10件の博報賞および、2件の功労賞、4件の奨励賞を贈呈する運びとなりました。 手間暇を惜しまず、ご応募・ご推薦いただきました皆様に対し、また、審査、選考の労をお取りくださいました審査委員の先生方に対しまして、改めて厚く御礼を申し上げます。

ご受賞者の皆様方、お一人お一人の多大なるご尽力と貢献に微意(びい)を表(あらわ)しますために、正賞としての賞状と、些少(さしょう)ではございますが、副賞をお贈り申し上げ、顕彰させていただきたいと存じます。

本日ご受賞の皆様方と関係者の皆様方におかれましては、ご健康にご留意いただき、皆様方の後に続いて活躍される、数多くの教育者の良き先達(せんだつ)として、また、子どもたち一人ひとりの笑顔と未来のために、今後より一層ご活躍になりますようお願い申し上げまして、ご挨拶といたします。

森山卓郎 審査委員長 早稲田大学 教授
審査経過報告

令和三年の秋、このたびは博報賞のご受賞、本当におめでとうございます。
去年は特にコロナ禍で大変な一年間でありました。今でこそすこし落ち着いてきてはおりますが、今年も大変な時期でありつづけております。そのような中、こうして博報賞が途切れることなく、 今年も贈呈式を迎えられましたことに、ご応募の皆様方を始め関係者の皆様への深い感謝を、感慨をもって捧げる次第でございます。 そして、また、そのような中でご受賞の皆様方に、心よりのお祝いを申し上げたいと思います。

第52回「博報賞」には、全国都道府県の教育委員会をはじめ、児童・生徒の教育に携わる多くの有識者の皆さまから、59件のご推薦・ご応募を賜りました。 本年7月、8月に審査委員会を開催し、皆さまの取り組みを一つ一つ充分に時間をかけて、慎重に審査させていただきました。 その中から、子どもたちの主体性を引き出し、「教育実践の活性化」を果たしている先駆性・独自性のある取り組みで、なおかつ「波及効果が期待できる草の根的な活動と貢献」として、10件を博報賞に選出いたしました。 また、功労賞2件と奨励賞4件を選び、正式決定とさせていただきました。

次に、文部科学大臣賞については、博報賞受賞者の中から、

新潟県 新発田(しばた)市立住吉(すみよし)小学校 様
「子どもと共に自分の差別意識を見つめ、学び続ける『じんけん』学習」

岐阜県 岐阜市立岐阜小学校 様
「『地域創造型』の学校を目指す『ふるさと大好き』岐阜小児童の発表・提案」

広島県 広島県立広島北(きた)特別支援学校 様
「互いを高め合う交流及び共同学習の実践 ~芸北(げいほく)りんごがつなぐ高等学校との取り組み~」

以上、3件を文部科学大臣賞にご推挙させていただきました。

本当におめでとうございます。
この機会に、博報賞に関わらせていただくようになってから強く思うことを、少しだけ述べさせて頂きたいと思います。それは、博報賞は、決して受賞された皆様だけのものではないということです。全国の子どもたち、そして、先生方のものでもあるのです。 なぜそう言えるのかと申しますと、それは、ご受賞を契機として、すばらしいご実践を全国により広く広げていって頂くからです。 いろいろなところでご受賞の紹介などもあります。研究発表などの機会も増えると思います。ご受賞という実績があるからこそ、すぐれた実践がより広く深く広がっていくと思います。 いろいろなところで地道に頑張っていらっしゃる すばらしい先生方の励みにもなるということもあるでしょう。
そうして全国の教育がよりよいものになっていくことが、この賞の本当の意味だと思います。 これは、まさに「博報」という言葉の意味、すなわち、漢字の意味で言えば、「ひろい」という意味の「博」、そして、「知らせる」という意味の「報」という意味が関わっているといえます。 先生方には、全国の子どもたち、そして先生方の笑顔のために、いろいろな意味でますますご活躍をいただきたいと心より願います。
そうして播いていただいたすばらしい教育実践の種は、今の全国の子どもたち、先生方だけでなく、未来の子どもたちや先生方の中にも花開き、やがて豊かな実りをむすんでいくと確信いたしております。
最後になりましたが、そのために、ご健康にも十分ご留意頂くことも、強くお願いいたしたく思います。
栄えある博報賞のご受賞、改めて心よりお祝い申し上げます。
以上、簡単ではございますが、審査の経過報告とお祝いのご挨拶とさせていただきます。

    文部科学省 初等中等教育局 長尾篤志 主任視学官 文部科学大臣 祝辞 代読

    各賞 賞状贈呈

    受賞者代表挨拶

    祝賀会