博報賞

活動タイトル

外国にルーツをもつ子どもが自分らしく生きるための個別最適な学びの追究

西条市立西条小学校

日本語教育|博報賞| キーワード:愛媛県
西条市立西条小学校

活動内容

「にほんご指導教室」から広がる「温かい仲間づくり」が子どもたちの毎日を支える

西条市立西条小学校の「にほんご指導教室」は、日本語を母語としない子どもたちの増加を受け、平成28年、愛媛県下で初めて設置された、日本語教育のための教室である。
この「にほんご指導教室」では、子どもたち一人ひとりの実態を、これまでの指導・家庭での様子・日本語能力等の多角的な面から丁寧に把握している。そして、各教科における学ぶ力の育成を目指し、子どもたちそれぞれの状況や能力に応じて、生活場面と繋げた学習やタブレット端末の活用、リライト教材を用いた学習等のさまざまな学習を展開することで、子どもたちの日本語能力の向上のみならず、学校での生活や学習における主体的・意欲的な姿勢を引き出している。
小学校内に設置された「にほんご指導教室」における活動は、小学校に通う子どもたち同士の相互理解や文化交流の促進にも繋がっている。日本語能力の向上に向けて頑張っている友だちの姿と日常的に接し、感じたことや考えたことを互いにやりとりすることで、互いを尊重する姿勢が育まれ、西条小学校の特色の一つである「個性を認め、受け入れる温かい仲間づくり」が実践されている。地道な活動を続けることで、保護者や地域の理解も深まり、公民館における「にほんご未来塾」が開設される等、子どもたちを支える連携の輪も広がっている。
【写真】
原級の算数科授業で支援員のサポートを受けている様子

審査委員より

小学校内に設置された教室という特性を活かし、子どもたち一人ひとりの実態に即した学習を展開することで、子どもたちの前向きな姿勢を引き出すとともに、学校全体の「温かな仲間づくり」に繋がっている点が高く評価できる。実践の成果と課題も丁寧に分析・記録されており、参考になる。
日本語を母語としない子どもたちが全国で学ぶようになっている現在、小規模ながら一から教室を立ち上げ、地域との連携の輪を広げている西条小学校の取り組みは、同じような状況にある地域・学校も多くの示唆を得られるものとなっている。

プロフィール

西条市立西条小学校

【代表者】
藤原 利恵

【役 職】
校長

【活動開始時期】
2016年

【団体所在地】
愛媛県西条市

【HP】
http://ehm-saijo-e.esnet.ed.jp/

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:日本語指導教室 9名
○指導者:1名
○協力者(ボランティア等):市の支援員、補助員3名
○開催ペースやクラス数:1クラス 全ての授業日