博報賞

活動タイトル

「わくわくプロジェクト」による主体的に挑戦し続ける子どもの育成

糸魚川市立木浦小学校

独創性と先駆性を兼ね備えた教育活動|博報賞| キーワード:新潟県
糸魚川市立木浦小学校

活動内容

小規模校のよさを活かした「わくわくプロジェクト」

木浦小学校は、在籍児童数が今年度9名という極小規模の学校である。児童数が年々減少し、子どもが多様な考えに触れる機会を得られにくく、大人からの指示待ち傾向が学校全体の課題となっていた。
そこで、小規模校であることを活かして、全校体制による「わくわくプロジェクト」に取り組んだ。この「わくわくプロジェクト」は、全校児童と教職員が「わくわくすること・やりたいこと」を積極的に企画・提案し、全校体制で実施する取り組みである。企画・提案・実施・振り返りの流れを示し、年間を通して取り組んでいる。例えば、「みんなで遊ぼう!逃走中」「フラフープ大会」などの身体を動かす活動、「このうら春探検 山菜採 りに挑戦」など調理して食べて楽しむ活動、「パフォーマンス大会」のように好きなことや得意なことを発表する活動があり、楽しかった活動は繰り返し実施されている。
このプロジェクトは、生活科や総合的な学習の時間の学習など、教科・領域と関連させた学習へも発展した。高学年児童からの提案をきっかけに、プラスティックゴミからのアートプロジェクトなども行い、子どもの企画力、発信力、行動力、協働力、内省力などが育ってきた。さらに、教師自身も児童と共に楽しみ、主体的に全校体制での活動を計画・実施・改善する姿が見られるようになった。

【写真】
逃走中は職員がハンターで子どもたちに人気の活動

審査委員より

全校児童が9名という困難な環境を逆に強みにして、児童からも教職員からも「こんなワクワクすることをやってみたい」という提案を募り、まさに子どもが笑顔になる活動を多彩に展開した点が高く評価された。全校の子どもと先生が「逃走中」のように全力で遊んでいる様子は本当に楽しそうで、こんな学校に通ってみたい!と本気で思わされる。「~ねばならない」という固定観念を捨てようという児童への呼びかけが、教師や学校自身もしなやかでおおらかにしていた点は、小規模校だけでなく、全国の学校のロールモデルとなるだろう。

プロフィール

糸魚川市立木浦小学校

【代表者】
中嶋 里子

【役 職】
校長

【活動開始時期】
2019年

【団体所在地】
新潟県糸魚川市

【HP】
https://www.itoigawa.ed.jp/konoura/otayori/index_big_74.html/

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:10名(小学生10名)
○指導者:内部5名
〇協力者(ボランティア等):適宜
〇クラス数:4