博報賞

活動タイトル

障がいのある子どもの生きる力を育む、持続可能な学校性教育の取り組み

國分 聡子

特別支援教育|奨励賞| キーワード:静岡県
國分 聡子

活動内容

「変化する体、心、人との関係性」正しい性の知識を育む性教育実践

知的障がい、発達障がいのある思春期の子どもたちが、学校で性教育を当たり前に受けられ、正しく性を理解できるようにと20年以上続けられている実践。「素敵な大人になろう」を合言葉に、体や心の変化、他者との関係性について、保健や生活単元学習、個別指導等で展開している。
知的発達や障がい特性を考慮した独自の教材教具を開発。「見える化」することで、子どもたちが「安心感をもって、見て、触れて、感じる、考える、思いを伝え合える」工夫や、科学的に性を伝えることを重視し、子どもと一緒にできる実験型性教育教材を作成した。
さらに「特別支援学校における12年間の系統性のある性の指導」表の配布や各単元の指導カードをデータベース化、教材集や書籍集を一覧にして全学年で使用できるようにシステム化を図っている他、教員同士の共通理解のための仕組みも構築。性的逸脱行動のある生徒については、担任が抱え込むことがないようにケース会議を行い、支援ツールづくりと伝え方の検討も行っている。
指導法、指導内容、支援ツール、逸脱行動への介入の仕方などは、異校種や他機関にも共有され、保護者から「家庭でも取り組みたい」という相談も増えるなど、研修会も全国各地で開催している。

【写真】
布性教材を用いて性器の名称、洗い方を教える

審査委員より

知的障がいの子どもを教育する特別支援学校において、なかなか指導・支援が難しいとされる性教育についての取り組みを、20年以上に渡り、丁寧に展開してきている。特に、この間の指導の工夫や成果を詳細に記録することを大切にされ、書籍などに継続して寄稿してきている。さらに、静岡県内の特別支援学校のみならず、県外での研修会の講演講師なども数多く担当し、教育実践の普及に積極的に努めている。障がいのある子どもの生きる力を育み、単発的な活動に終始してしまうことのない、持続可能な性教育の取り組みは、高く評価される。

プロフィール

國分 聡子

【役 職】
静岡県立清水特別支援学校 教諭

【活動開始時期】
1997年

【団体所在地】
静岡県静岡市

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:1授業あたり平均15名(小学生、中学生、高校生、施設児童生徒)/その他の参加者数:1講義あたり平均70名(保護者、施設職員、教員、支援者) 〇クラス数:30クラス以上 〇指導者:1~2名 〇協力者(ボランティア等):保健師、薬剤師、警察サポートセンター等 若干名