博報賞

活動タイトル

地域と協働した教育活動 ~姫路城中曲輪(なかくるわ)バタフライガーデン創造事業~

姫路市立白鷺小中学校

日本文化・ふるさと共創教育|博報賞| キーワード:兵庫県
姫路市立白鷺小中学校

活動内容

学校を拠点に進める「生物多様性の確保」と「魅力的な景観形成」

姫路城特別史跡内にある本校と地域による取り組み「姫路城中曲輪バタフライガーデン創造事業」。市蝶である「ジャコウアゲハ」が飛び交っていた400年前の風景を取り戻すため、コミュニティ・スクールコーディネーターが小学部3年生の総合的な学習の時間の活動を調整し、PTA・地域・専門家・各種団体等と協働し展開している。
環境調査、チョウの生態調べなど事前学習と飼育・観察を経て、幼虫の食草であるウマノスズクサと蜜源植物の必要性を理解し、難しい食草栽培と苗作りに挑戦。同時に、地域の現状、地域の歴史・文化についても学ぶことで、「歴史的な景観と自然を守りながら実現する地域活性化」の重要性と課題を把握し、事業のきっかけを知ることで大人の想いにも触れる時間となっている。
地域の想いも受け止め意欲をさらに高めた子どもたちは、育てた食草と蜜源植物を校内や通学路に植栽する計画を考え、PTAや地域ボランティアと一緒に取り組んだ。飛び交うアゲハ・幼虫・サナギを誰もが間近で観察できる空間づくりは高評価を得ており、多くの地域住民、観光客らが関心を寄せ、観察に訪れている。
また、一連の活動を学校内外に広く発信することで、新たなつながりと活動が生まれるなど、着実に広がりを見せている。

【写真】
クラウドファンディングへの協力を呼びかける児童たち

審査委員より

コミュニティ・スクールとして、地域と連携して創造的な学習が展開されている。総合的な学習の時間で、地域の「市蝶」であるジャコウアゲハの学習をし、地域ボランティアの手助けを得て蝶の食草を育て、花壇の整備にもつながっている。「中曲輪バタフライガーデン事業」は子どもたちの考えによって地域の自然環境の充実を進めるものとなった。コミュニティ・スクールコーディネーターが積極的に児童の考えを引き出して地域とつなぐ役割を果たしている。ふるさとのよさに児童が気づき、地域の願いと共に発展させる「ふるさと共創」のモデルケースである。

プロフィール

姫路市立白鷺小中学校

【代表者】
山口 偉一

【役 職】
校長

【活動開始時期】
2009年

【団体所在地】
兵庫県姫路市

【HP】
https://www.city.himeji.lg.jp/school/category/34-1-0-0-0-0-0-0-0-0.html

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:100名(小学部3年生) 〇クラス数:3クラス ○指導者:内部6名、外部2名 〇協力者(ボランティア等):保護者30名