博報賞

活動タイトル

生活困窮世帯で暮らす子どもたちへの学習と生活支援教室「えんぴつひろば」

認定NPO法人 フードバンク山梨

教育活性化部門|博報賞| キーワード:社会的・現代的な課題に対応した活動・学習/教材・指導方法開発山梨県
認定NPO法人 フードバンク山梨

活動内容

手が行き届かない貧困グレーゾーン家庭の子どもへ、確実に支援を届ける

フードバンク山梨では、2010年から食料支援が必要な生活困窮世帯への支援を開始した。食料支援を通じて、学校長や担任でも気がつかない食料支援対象世帯を特定。自治体では支援が難しいグレーゾーンの家庭の子どもたちに、食料支援に加え、学習と生活支援を行っている。
学習と生活支援教室「えんぴつひろば」は、食料支援を利用している生活困窮世帯の小・中学生を対象に、毎週2回、2市で開催されている。宿題や受験勉強、日本語学習など、その日の学習内容は、子ども自身が決めるという仕組みで、講師やスタッフは、学力・生活の様子・自己肯定感のアンケートや個人ヒアリングなどをもとに、子どもの特性や家庭の状況を把握。同一の講師が継続してマンツーマン指導にあたることで、学習のつまずきを見つけ出し、一人ひとりにあった指導を行う。また、心の問題を抱えている子どもへのケアや、クリスマス会など剥奪された経験を提供する機会も設けている。
さらに、子どもを通じて家庭の様子を知り保護者の生活相談にのることで、学校や行政の支援にも結びつけると共に、多くの方にボランティアとして関わってもらい、地域や行政へも子どもの貧困問題の認識を広めている。

【写真】
マンツーマン指導

審査委員より

食料支援を利用する生活困窮世帯の小中学生を対象とした、学習と生活支援の活動である。生活が苦しい子どもたちは、自尊感情や学習意欲にも問題を抱えていることに、食料支援活動を通して直面し、学習支援と生活支援をつなげた包括的な取り組みを実施して、実績を上げてきた点が高く評価される。専任スタッフできめ細かな情報を共有して、同一講師が継続的に子どもを担当するなど、子ども一人ひとりにあったきめ細かな学習指導をデザインして成果を上げてきた点、市と教育委員会と連携して捕捉されにくかった子どもへの支援につなげている点も、表彰に値すると評価された。

プロフィール

認定NPO法人 フードバンク山梨

【代表者】
米山 けい子

【役 職】
理事長

【活動開始時期】
2016年

【HP】
HP①:https://fbyamana.fbmatch.net/
HP②:https://www.facebook.com/foodbank.yamanashi/
HP③:https://www.instagram.com/fb_yamanashi/

【団体所在地】
山梨県南アルプス市

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:46名(小学生30名、中学生16名) ○クラス数:2クラス ○スタッフ数:4名 ○協力者数(ボランティア、保護者等):69名