博報賞

活動タイトル

地域ブランドのひまわりを活用したキャリア教育の実践

釈迦内サンフラワープロジェクト実行委員会

教育活性化部門|-| キーワード:ふるさと学習/地域学習/地域の良さ発見/地域の自然・生き物・特産物農業/林業/水産業秋田県
釈迦内サンフラワープロジェクト実行委員会

活動内容

小学校を核とした「実践的キャリア教育」と釈迦内地区の地域振興とを両立させた。
 子どもたちが希望を持って自立的に自分の未来を切りひらいて生きていくためには、将来の社会人としての基盤作り=キャリア教育の推進が求められる。学校におけるキャリア教育の推進と地域の活性化を目的に釈迦内まちづくり協議会内に「釈迦内サンフラワープロジェクト実行委員会」を設立し、学校と家庭・地域が一体となって、自分たちの地域は自分たちで守り発展させるという強い決意のもと、釈迦内地区で古くから大切にされてきたことば「向陽(ひまわり)」を活用し、4つの視点から活動を展開している。
 ①人間力と協働力の向上のための「キャリア教育」推進=釈迦内小学校で「ひまわりぐんぐんプロジェクト」として、耕しから種まき、除草、収穫、種取り、ひまわり油の販売までの6次産業化に取組んだ。子どもたちが中心となって行うイベント販売から、さらにはオリジナルラベルの作成まで、幅広いキャリア教育体験に取組んでいる。
 ②人間力と創造力の向上のための「地域との連携」推進=休耕田畑の借用や自分の田畑でのひまわり栽培をする方の募集を行い、延べ1.5ha以上の土地を確保することができた。また、多くの人に栽培を呼びかけるパンフレットを子どもが作成し配布して「釈迦内一戸一ひまわり運動」を展開し、どの家庭やどの道端にもひまわりが咲いている「ひまわりの釈迦内」作りを目指した。
 ③ 社会力と協働力の向上のための「企業協力(CSR)」推進=航空会社、大館能代空港との連携により空港周辺では広い範囲でひまわりの植栽が実現、お盆のころにはひまわりが満開となり帰省客や観光客に喜ばれている。
 ④社会力と創造力の向上のための「商品開発・販売」推進=ひまわりは油のほかに菓子、茶、マヨネーズ、焼き物などの地域の方による関連商品の開発につながり、子どもたちも商品作りや販売に関わることでキャリア教育に良い刺激と影響を与えている。地域の方々との「顔の見えるおつきあい」は年を経るごとに深まっている。

【写真】
地域の方と一緒に、汗を流しながら種まきをする1年生



審査委員より

地域で古くから大切にされてきた「向陽(ひまわり)」をキーワードとして、未来を担う子どもたちを真ん中に据え、ひまわり栽培を中核に商品開発やその販売などの活動を、地域の学校、住民、農家、企業が「顔の見えるお付き合い」を通して一致協力、連携して取り組んだユニークで夢のある実践。地域活性化の印象的な取組として高く評価される。

プロフィール

秋田県 釈迦内サンフラワープロジェクト実行委員会(略称 : 釈迦内SP)

【創 立】
2011年