博報賞

活動タイトル

復活した県の無形民俗文化財「牧歌舞伎」の伝承

葛生町立常盤中学校

文化教養育成部門|| キーワード:栃木県

活動の目標・方針

・地域に根ざす文化や歴史への興味・関心を喚起し、地域への誇りを持たせる。
・地域住民との交流を深め、学校外を生きた学習の場とする。
・学校と地域の連携を一層強化する。

活動内容

後継者不足のために1971年の上演を最後とし、見た人のいない“幻の歌舞伎”と言われていた「牧歌舞伎」の伝承を、1997年から教育活動として取り入れた。総合的な学習導入後は、地域に学ぶ「ふるさと学習」というテーマのもと、「和を大切にし、認め合い、支え合い高め合う生徒」を目標に活動を続けている。生徒は各資料をもとに牧歌舞伎についてまとめを行なうとともに、台本を利用しての台詞回しやVTRを利用して歌舞伎の所作について、担任教師とともに学ぶ。文化を伝承しようという意欲が高まると共に、生徒たちは、自分たちの土地が歴史的に文化の高い地域であること知り、地域への誇りを持つに至る。また、地域の人たちとの結びつきが薄くなりがちな中学生の時期に、牧歌舞伎の指導を通して地域の人たちに明るいあいさつをする生徒が増えてきた。自国や郷土の伝統と文化の理解を通して国際人としての共生の態度を身につけることを目指す。



審査委員より

全教職員の協力の下、全校の多数の生徒が中心になって、一時存続の危機に晒された「牧歌舞伎」を復活させた意義は大きい。活動を通して生徒が地域とかかわるきっかけが生まれ、伝統文化を伝承しようとする意識の高揚や、生徒の健全育成に貢献している。指導体制が整っており、今後のさらなる充実が期待できる。

プロフィール

葛生町立常盤中学校

団体概要

【創立】
1947年

【団体の規模】
・児童・生徒数 106
・クラス数 4
・指導者数 10