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日本語ネットワーク推進

プログラム参加者の声

日本校教師インタビュー

多くの教職員の賛同と協力があってこそ、学校全体で得難い体験ができる。

宇都宮市立星が丘中学校 磯川 治美 前校長

  • 磯川 治美 前校長
  • 学校全体で海外との接点を持てるプログラム

    星が丘中学校では創立以来「国際理解」を教育目標の一つに掲げており、国際交流に関しての意識が高い学校です。私がこちらに赴任する前の2011年には、第4回のプログラムにも参加していました。
    私自身は当時のことも当プログラムのことも全く知らず、当校赴任後にその時の様子を伝える掲示物を目にして、「ああ、当校でこんなことがあったのだな」くらいにしか思っていませんでした。今回の応募を強く勧めたのは、その第4回に参加した半田先生です。前回の参加で良い体験をしたこと、またやりきれなかったこともあり、非常に熱心に「ぜひ子どもたちにこのプログラムを体験させたい」と話してくれました。 赴任して間もなかった私は、当校の子どもたちの物事の捉え方や考え方、吸収力の高さに驚きを感じていましたので、そんな子どもたちがこのようなプログラムに参加したらどう変わるのだろうか? と興味を覚え、この子どもたちならばプログラムで得た体験を次のステップで世の中のために活かしていけるのではないか?と考えました。また、世の中には数多くの「国際交流」が存在しますが、学校全体が海外との接点を持つというプログラムは珍しいため、このプログラムへの応募を決めました。

    教職員のチームを作り負担を分担

    このプログラムの詳細を知るにつれ、「これは多くの教職員の賛同・協力を得られなければ、何一つ成し得ないだろう」という思いが強くなりました。そこで応募にあたっては、半田先生に各教職員の賛同が必要と伝え、私自身もプログラム実施に伴いどのような負担が生じるかを教職員に説明した上で協力をお願いしました。
    実施に際しては、現場が主体となって動くことが大切ですので、キーパーソンとしてコーディネート力と説得力のある主幹教諭の増山先生(当時)にまとめ役を依頼。各教職員の希望と状況、性格・特質に応じて「セレクション班」「国内交流班」「学校訪問班」「海外渡航班」の4つのチームを作りました。それによって全ての教職員が海外校との接点を持つことができ、同時にそれぞれの負担を軽くすることが可能となりました。

    全校一丸となったことで得られた大きな喜び

    私自身は定年退職のため、校内での参加生徒の選抜と海外校の教師の皆さんをお迎えしたところまでしか関われず、最後まで見届けられなかったことが心残りです。しかし、学校全体が一丸となって時間をかけてこのプログラムに取り組んだことによって、目には見えない多くのものをいただいたと感じています。
    教職員にはそれぞれに苦労もあったと思いますが、様々な国の教師や子どもたちが来校し一緒に授業を受けた時の雰囲気、当校の生徒たちの笑顔と成長といった、普段の学校生活からは得難いものを体感でき、大きな喜びとなっているのではないでしょうか。