博報賞

活動タイトル

「ひらがな読み調べ」から発展させた「ことばを育むプログラム」の推進

袋井市子ども支援室

特別支援教育部門|-| キーワード:障がい種に応じた教材・指導方法・ガイドブックの開発静岡県
袋井市子ども支援室

活動内容

 ことばの指導に焦点を当て、保、幼、学校、図書館、家庭が連携して成果をあげている。
 袋井市子ども支援室では「きんもくせい」という、市の木から名づけた活動を柱としている。「きんもくせい」は0歳から18歳までをトータルサポートする中、乳児期、幼児期、小学校期、中学校期、中学校卒業後期の5期に分けて、それぞれの取組みを明確化したプログラムで、「ひらがな読み調べ」から発展させた「ことばを育むプログラム」を展開して、ことばに親しみ、ことばを楽しむ子どもたちの増加につなげている。
 小学校期に実施している「ひらがな読み調べ」は3年目を迎えた。鳥取大学小枝達也教授が研究開発したひらがな読み検査を取入れて、音読が苦手な子の早期発見とつまずきに対する早期対応が可能になった。レベルに応じて音韻処理の練習とかな文字の解読の練習、さらに語彙の練習に学校と家庭が協力して取組み、結果、音読にかかる時間の短縮や誤読数の減少が見られた。
 幼児期には「絵本の読み聞かせ」を推進している。保護者を対象とした講演会や教職員を対象とした研修会等で、読み聞かせのもつ素晴らしい力を紹介しながら、その意義を理解して気軽に園・学校・家庭で取組むように呼びかけている。幼稚園児の家庭へのアンケートでは、86.4%が読み聞かせを実施、子どもが楽しみにしているは85.7%にのぼった。
 また、幼児期から小学校期に向けて、教材を開発、導入している。ひとつは「拗音かるた」。ひらがな読み調べで、つまずきの要因は拗音であることが分かり、ことばを育む手立てとして制作した。ある小学校では個別指導に「拗音かるた」を使用したところ、その時間を心待ちして笑顔で取組む姿が見られたと報告があった。ことば遊びを紹介したカード"あそぼ"も制作し活用している。学級の活動の中で意識して取り入れたことにより、語彙が増えただけでなく、友だちとのコミュニケーションが深まったり、ことばのもつ面白さや楽しさに気づいたりするいい機会となっている。

【写真】
拗音かるた・・・子どもが苦手な拗音を楽しむ「かるた」を制作



審査委員より

市が中心となり、幼児から児童期のことばの指導に焦点をあて、保育園、幼稚園、学校、図書館、家庭とが連携して、発達に沿った指導を展開し、子どもたちの学習活動の基盤を支える活動を実践している。個々の子どもの客観的な実態把握に基き、豊富な教材開発も行うなど、きめ細かく特色のある活動であり、今後も成果を挙げ、多くの地域のモデルとなることを期待したい。

プロフィール

静岡県 袋井市子ども支援室(ふくろいしこどもしえんしつ)
【創 立】
2011年
【学校(団体)規模・活動参加人数】
○指導者数 : 11名