博報賞

活動タイトル

ふるさとの未来を願い、児童の思いを実現する探究学習

井原市立県主小学校

日本文化・ふるさと共創教育|奨励賞| キーワード:岡山県
井原市立県主小学校

活動内容

「〇〇したい」という児童の思いを実現する授業と地域連携、そして組織マネジメント

 6年前、本校児童(現30人)の課題は、自分の思いを友達や地域住民にことばで伝えることだった。国語科の研究を重ねながら生活科・総合的な学習の時間に移行しつつ、3つのプロジェクトチームが、学校教育目標の達成を目指して教育課程を編成し、課題解決に尽力。特に、そのうちの1つのチーム「きずなリーフ」が軸となり「ふるさとの未来を願い、児童の思いを実現する探究学習」(あがた未来学)を展開している。具体的な活動として、探究学習を児童の思いからスタートさせており、児童がなりたい自分を意識して学習や生活を行うことができるように導いている。また、児童が自分の思いをもって学んだことを地域住民等に伝える機会を多く設定し、大人からの賞賛を受けて自信をもって生活し、より一層主体的な姿に成長する環境づくりを進めた。フェスタはその取組の一つで、2年生は、育てた野菜の収穫パーティーまでの栽培記録を動画にして広く紹介した(生活科)。3・4年生は、地域の魅力を探究し広くフェスタで紹介するとともに「高まりピラミッド」に学びの過程をまとめた(総合的な学習の時間)。5・6年生は、「県主未来プロジェクト」を立ち上げ、7回にわたる地域住民との意見交換を重ねた後、地域の団体や中学生、地元企業や幼稚園と協働し3つの取組を実現し、このプロジェクトを成功させた(総合的な学習の時間)。なお、これらの教育活動が展開された背景には、優れた組織マネジメントが教育を支えている。

【写真】
未来会議で取組について地域住民と話し合う5・6年生

審査委員より

 総合的な学習の取組一つひとつが児童の願いや思いからスタートしている。この基盤になるものは、日々の授業への取組である。学習においてギミックブラッシュアップシートを開発・更新して児童主体に変えたことで、「そんなのは無理」ということばが学校全体から消え、周りの人の声を聞き主体的に対応できている。ここまでには保護者や地域が協力から協働へ変化したことに加えて、組織のマネジメントでも斬新な工夫がある。職員のリーダー会はすぐに教育課題を取り入れ、若手を育成したりできる持続可能で先駆的なマネジメントである。

プロフィール

井原市立県主小学校

【代表者】
小田 真一

【役 職】
校長

【活動開始時期】
2019年

【団体所在地】
岡山県井原市

【HP】
https://www.edu.city.ibara.okayama.jp/site/agatasho/profile.html

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体30名(内訳)小学生30名
○指導者:内部11名
○協力者(ボランティア等):40名
○開催ペースやクラス数:多数回/年5クラス