
活動内容
自然と伝承文化の谷浜地域にどっぷり漬かったところから生まれる「やりたい」の活動
1980年に桑取川漁業組合と連携して、サケが遡上する桑取川について知り、川を守る学習から始まった。地域の諸団体との連携により、ふるさと学習は深化・発展を遂げていく。子どもたちは自然や歴史の体験学習を通して自分ごととして積極的に関わり、繰り返しの学びでふるさとへの愛着を確実に深めていった。最初は1980年からのふるさと学習Ⅰでサケの卵飼育と稚魚の放流を進め、「川サミット」で学習成果の発表を行ってきている。また2004年からのふるさと学習Ⅱでは、魚の森づくりのために市民の森の保全活動を実施してきている。さらに2016年からはふるさと学習Ⅲで「里神楽」の舞を「里神楽伝承会」の方々の指導を受け発表会を実施している。2016年からふるさと学習Ⅳが同時に進み、上越市無形文化財「嫁祝い」「焼き草集め」など伝承活動に励んでいる。なお、2017年から始まったふるさと学習Ⅴ「義の塩」づくり体験は、コロナ禍前の2019年まで「食文化」をテーマにした総合的な学習として進めていた。児童の願いをもとに計画を立て「地域をもっと知りたい」という思いを深めてきた結果である。山・川・海と学び豊かなフィールドに、子どもたちが自分の思いをぶつけて、やりたいを地域で叶えることで主体性を発揮している。
【写真】
江戸時代から続く「里神楽」の舞の伝承
審査委員より
1980年から44年以上にわたり、公立小学校において継続して地域の環境を教材にした教育を実践している。学習指導要領が改訂されたり、教員の異動があったりと、継続した実践が公立学校においてできたのも、児童のふるさとに対する願いや想いを大事にしてきた結果だと言えるだろう。44年間にわたり自然や歴史に積極的に関わり、繰り返し学ぶことによってふるさとへの愛着を高める教育を積み重ねてきたことは、貴いことと言える。教師が地域の諸団体や住民と交流し、地域のリソースを活用できるように挑み続けてきた努力の証である。
プロフィール
上越市立谷浜小学校
【代表者】
竹内 聖子
【役 職】
校長
【活動開始時期】
1980年
【団体所在地】
新潟県上越市
【HP】
https://www.tanihama.jorne.ed.jp/
【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体15名(内訳)小学生15名
○指導者:内部3名
○協力者(ボランティア等):20名




