博報賞

活動タイトル

被災地に「歌のちから」を届け続ける子どもたち

きみつ少年少女合唱団

独創性と先駆性を兼ね備えた教育活動|功労賞| キーワード:千葉県
きみつ少年少女合唱団

活動内容

地域に根ざした合唱団による、歌を通した多彩な文化活動を25年も継続

 きみつ少年少女合唱団は、子どもたちの芸術文化と豊かな人間性の育成を目指し、2000年に設立された。設立翌年に起きたアメリカ同時多発テロをきっかけに、子どもたちが「歌で誰かの役に立ちたい」と自ら発案し、チャリティーコンサートを毎年開いて、アフガン難民支援、自然災害による被災地の支援、さらには困難な状況にある子どもたちを支援する活動を、20年以上にわたって継続してきた団体である。
 特に、東日本大震災後は宮城県で毎年「復興応援コンサート」を開催してきた。コロナ禍で一度は中断を余儀なくされたが、子どもたち自身の提案で公演を復活させ、現在まで続けられており、子どもたちの思いが継続の原動力となってきたことは特筆に値する。
 さらに合唱団は、定期演奏会に加えて地域イベントなども積極的に企画・実施しており、地域においても高齢者や障がい者、被災者など多様な背景をもつ人々が集い、つながり、交流する場として評価されている。
 指導者は、「合唱を通して子どもたちの心の成長を促したり、生き方を豊かにすること」を第一に考えた指導を行っており、そうした子どもの成長に心を動かされた保護者やOB・OGが、途切れることなくボランティアで運営を支えてきた。

【写真】
きみつ少年少女合唱団の団員指導者の集合写真

審査委員より

 地域に根ざした合唱団活動が、25年にわたって継続されていることが評価された。アメリカ同時多発テロをきっかけに「歌で誰かの力になりたい」と願う子どもの思いが継続の原動力になっていること、合唱を通してグローバルな視野をもつ多彩な支援活動が展開されていることに独創性がある。被災地宮城県に毎年合唱団として赴くことも、決して容易ではないであろうに、コロナ禍での中断も乗り越えて子どもたちが活動を復活させたこと、保護者やボランティアが途切れることなく現れて団の運営を維持していることにも、心から敬意を表したい。

プロフィール

きみつ少年少女合唱団

【代表者】
石川 真奈美

【役 職】
常任指揮者・指導者

【活動開始時期】
2000年

【団体所在地】
千葉県君津市

【HP】
https://kimitsu-jrchorus.jp/

【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体35名(内訳)小学生相当18名、中学生相当10名、その他7名
○指導者:内部2名、外部ピアニスト2名
○協力者(ボランティア等):88名(内訳:指導者2名、顧問4名、事務局・保護者会30名、OB/OG会50名、市担当課2名)
○開催ペースやクラス数:週2回(水曜日、土曜日)