
活動内容
生徒が自己の生き方について考える教科等横断的な学び
総合的な学習の時間などによるさまざまな活動を通して、生徒が多様な生命が織りなす自然の美しさや巧みさに気づくと共に、地球環境の保全や自然復元活動の必要性を実感することで、自然再生活動を推進し持続可能な社会を構築していこうとする態度を育成している。
具体的な活動としては、総合的な学習の時間において、生徒・学校とNPO団体が協働して、「弘前だんぶり池づくり」に取り組んだ。このことで、生徒の社会参画意識や当事者意識を涵養した。また、休日の奉仕活動として、「白神山地ブナ林再生事業」に参加し、世界遺産周辺地域でブナ伐採後に植林されたスギの中で生育不良のものを除去してブナ林を再生させる活動に取り組んだ。中学校理科2分野「生物のつながりと生態系」をベースにしたSTEAM教育を推進した。これらのことで、環境問題への興味・関心や活動への意欲が向上し、生徒が自己の生き方について考える教科等横断的な学びを実現した。
こうした探究的な学びを、総合的な学習の時間を中核とした教育課程に位置づけたり、校務分掌組織に担当者を配置して、全校組織体制を構築したりしていることで22年の長い取組となっている。
【写真】
白神山地での実地踏査の様子
審査委員より
近年の自然環境の変化により、自然と人間との関わり方が見直されるからこそ、生徒一人ひとりが自分と環境との関わりを地域で学ぶ意義がある。そこで環境問題に視点を当てて、白神山地を教材化して総合的な学習の時間や理科などで、自然環境を再生させる活動に取り組む。また、地域の団体と連携・協働し、継続的な取組となるようにした。さらに、理科の授業で、白神山地の環境について模擬実験を通して理解を深めることなどの教材研究も深く、体験を通して学ぶことで深い意味理解を促す学習過程を創造している点が評価された。
プロフィール
神田 昌彦
【所属先役職】
弘前市立南中学校 校長
【活動開始時期】
2003年
【所在地】
青森県弘前市
【学校(団体)規模・活動参加人数】
○子どもの人数:全体90名(内訳)中学生90名
○指導者:内部8名、外部2名
○協力者(ボランティア等):2名
○開催ペースやクラス数:年3回程度




