児童教育実践に
ついての研究助成

第21回(2026年度)

第21回助成対象一覧
(研究助成期間:1ヵ年2026年4月-2027年3月/2ヵ年2026年4月-2028年3月)

  • 第21回「児童教育実践についての研究助成」は、全国からいただいた141件のご応募の中から、下記の研究を助成いたします。
  • 研究助成期間終了後は、各研究の成果をホームページで公開する予定です。

研究助成期間:1ヵ年

助成対象研究(代表)者 (50音順、敬称略) 研究タイトル(※グループ研究) 研究内容
助成対象研究(代表)者
研究タイトル(※グループ研究)
磯本 崇仁 (いそもと たかひと)
立教小学校 教諭
小学校における「やさしい日本語」を用いた国際理解教育の実践 ―タイ現地の高校日本語学習者との交流を通して―
内山 公介 (うちやま こうすけ)
山口大学附属山口小学校 教諭
小学校国語科におけるメタ言語能力育成に関する実践的研究
成瀬 陽奈子 (なるせ ひなこ)
広島大学 大学院生
"ことばのしくみ"に気づく英単語学習方略の指導実践 ―英語と国語を往還した形態意識と方略転移の検証―
沼尻 卓也 (ぬまじり たくや)
福井大学 講師
「読む楽しさ」から広がる学び ―外国ルーツ児童の日本語支援における多読の活用と実践モデルの検討― ※
八谷 直樹 (はちや なおき)
福岡市立小笹小学校 指導教諭
協働学習で児童のことばの力を育む -社会的に共有された学習の調整と教師発問-
李 欣然 (り きんぜん)
東京大学 大学院生
主体的な学習リソース活用による英語スピーキング力と学習意欲の育成

(所属・役職は助成決定時のもの)
(※はグループ研究)

研究助成期間:2ヵ年

助成対象研究(代表)者 (50音順、敬称略) 研究タイトル(※グループ研究) 研究内容
助成対象研究(代表)者
研究タイトル(※グループ研究)
井口 亜希子 (いぐち あきこ)
茨城大学 助教
手話を使用する聴覚障害児のことばの発達を促すためのインクルーシブ保育の実践的研究ー手話および視覚教材を活用した環境整備を中心にー ※
大鹿 綾 (おおしか あや)
東京学芸大学 准教授
吃音の自然回復児における学齢期の発達障害様困難の実態について ※
緒方 亜文 (おがた あもん)
東京大学 大学院生
自閉スペクトラム症児のエコラリアへの教師の意味づけの変容
高嶋 由布子 (たかしま ゆふこ)
国立障害者リハビリテーションセンター研究所 研究員
ろう・難聴児とその親のコミュニケーションを促進するデジタル手話絵本の開発
友永 達也 (ともなが たつや)
神戸大学附属小学校 教諭
コミュニケーションにおける「複雑な判断」の育成-「学習としての評価」を実現する実践モデルの開発- ※
成田 まい (なりた まい)
尚絅学院大学 講師
中学生の長文読解困難に対する支援手続きの開発と効果検証に関する研究
細川 亜佐子 (ほそかわ あさこ)
青山学院大学 研究員
物語体験と読書習慣が社会情動的スキルの発達に及ぼす影響:感情処理特性の個人差に着目した検討 ※
丸田 健太郎 (まるた けんたろう)
広島大学附属小学校 教諭
言語的マイノリティが描かれた絵本を活用した〔ことばの教育〕プログラムの提案 ※
水内 豊和 (みずうち とよかず)
島根県立大学 准教授
五感を活用した絵本型教材による語彙・感情理解支援方法の開発と教育的効果の検証 ※
宮田 玲 (みやた れい)
東京大学 講師
児童教育向け図書の対象学年を判定する基準の解明と説明可能な自動判定技術への応用 ※

(所属・役職は助成決定時のもの)
(※はグループ研究)

審査総評

2026年度「第21回 児童教育実践についての研究助成」には、141件のご応募をいただきました。数多くのご応募をお寄せいただき、心より感謝申し上げます。
今年度は大幅に応募数が増加し、審査は非常に難航しましたが、本助成の趣旨や役割が教育現場を中心に広く共有されてきた結果であり、研究助成そのものの発展を実感しています。厳正な審査を経て採択された16件の研究は、いずれも質が高く、実践研究としての大きな可能性が感じられます。
応募された研究には、教育現場が直面する課題に真正面から向き合おうとする姿勢や、子どもたちの学びをより豊かにしたいという強い思いが数多く見受けられました。特に実践者による応募が増え、日々の実践現場から生まれた問題意識や工夫が、独自のアイディアとして研究計画に結実している点が印象的でした。テーマも多様で、独自性のある切り口や、子どもたちや教育現場に新しい視点や楽しさをもたらす研究が多かったです。
博報堂教育財団の研究助成の特色をふまえた上で、取り組みたい、教育をより良くしたいという思いを持った応募が増えていることを、審査を通じて強く感じました。
採択には至らなかった研究の中にも、優れた着想や意義ある内容が数多くありました。審査においては、研究にかける熱意や教育への向き合い方、また分かりやすく整理された研究計画書であるかどうかが重視されています。一般の人が読んでも何を研究するのかがすんなりと理解できる計画書づくりを心がけて、ぜひ来年度以降も挑戦してください。今回の応募が今後の研究や実践のさらなる発展につながることを心より願っています。
採択された研究が教育現場に新たな知見と価値をもたらし、子どもたちの学びをさらに豊かなものにしていくことを期待するとともに、今後も多くの皆さまからの意欲的なご応募をお待ちしております。

審査委員長 藤森 裕治(文教大学 教授)

小学校における「やさしい日本語」を用いた国際理解教育の実践 ―タイ現地の高校日本語学習者との交流を通して―

磯本 崇仁 (いそもと たかひと)

立教小学校 教諭

本研究は、小学校における「やさしい日本語」を活用した国際理解教育の可能性を探るものである。英語による交流が中心となりがちな現状に対し、母語の日本語を調整しながら相手に伝える経験を通して、児童が言語の働きや他者理解を深める学びを目指す。具体的には、タイの日本語学習者と連携し、ビデオレター交流や文化体験活動を通して児童が「伝わる日本語」を考える授業を行う。児童の発話や記述、作品を質的に分析し、相手意識の形成過程を明らかにすることで、小学校段階における国際理解教育の新たな枠組みを提案する。

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小学校国語科におけるメタ言語能力育成に関する実践的研究

内山 公介 (うちやま こうすけ)

山口大学附属山口小学校 教諭

本研究の目的は、小学校国語科の語彙指導における教材開発、授業実践、評価課題の作成、カリキュラム開発を一体的に進め、児童のメタ言語能力の育成を図ることである。具体的には以下の3点を行う。①大津由紀雄の「ことばへの気づき」教育に依拠しながら、小学校高学年の語彙指導における教材開発、授業実践を行う。②授業実践を行う単元ごとに、パフォーマンス課題とルーブリックを作成する。それらの活用を通して、開発した教材や授業実践、児童の学習の改善を図る。③小学校高学年の語彙指導におけるカリキュラム開発を行う。その際、「中核的な概念」として「パターン」を位置づけ、目標や内容の構造化を試みる。最終的に教材などを公開することで実践面へ、得られたデータをもとに大津理論の修正・拡張を図ることで理論面への寄与を目指す。

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"ことばのしくみ"に気づく英単語学習方略の指導実践 ―英語と国語を往還した形態意識と方略転移の検証―

成瀬 陽奈子 (なるせ ひなこ)

広島大学 大学院生

本研究の目的は、小学6年生を対象に、英単語の「形態的方略」指導を通して、児童の形態意識の発達と方略の転移過程を明らかにすることである。具体的には、英語の複合語を教材とし、「語を構成する要素の意味を統合して理解する」学びを支援する。さらに、国語科の漢字・熟語と英語の語構成を往還的に扱うことで、言語間の共通性に気づかせ、形態的方略の発展的活用を促す。実験群・統制群を設けた介入研究により、①形態的方略指導が児童の形態意識を高める効果、②複合語学習による未習語への転移、③英語と国語の往還による転移促進効果を検証する。これにより、語彙学習を「暗記」から「理解」へ転換し、児童が自ら学びを発展させる語彙学習指導モデルを構築する。

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「読む楽しさ」から広がる学び ―外国ルーツ児童の日本語支援における多読の活用と実践モデルの検討― ※

沼尻 卓也 (ぬまじり たくや)

福井大学 講師

本研究は、日本語を母語としない外国ルーツの児童生徒に対する日本語支援として、「多読(graded readers)」教材の有効性を検証し、地域の学校現場で実践可能な支援モデルを構築することを目的とする。福井県越前市内の小中学校5校において、多読教材を導入し、語彙・読解テストおよびインタビューにより学習者の変容を把握する。あわせて、教員や支援員との協働による振り返りと改善を重視し、学び合う専門職学習コミュニティ(PLC)を形成する。1年間の実践を通じて、多読の教育的効果と支援者の専門性向上のプロセスを明らかにし、教育現場で活用可能な教材・指導案・実践マニュアルを作成・共有することを目指す。

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協働学習で児童のことばの力を育む -社会的に共有された学習の調整と教師発問-

八谷 直樹 (はちや なおき)

福岡市立小笹小学校 指導教諭

本研究は、協働学習におけるSSRL(社会的に共有された学習の調整)に着目し、児童の言葉の力、とりわけ要約力を高める授業デザインを検証する。教師が「なぜ?」「根拠は?」と理由を問う発問を通して、児童のSSRLの質(目標共有、相互モニタリング、説明の精緻化の観点)に与える影響を検討する。要約力は、情報を要点に絞り、自分の立場と根拠を簡潔に示す力と捉える。本研究では、児童の要約力が結論と根拠を備えた説得的表現へ変化するか、発問からSSRLの質、さらには要約の質という媒介過程が成立するかを明らかにする。併せて、問いかけ例、簡便なチェック表、要約評価ルーブリックを整備・公開し、特別な機器や長時間研修を要しない再現可能な授業デザインとして、通常授業での活用を促進する。

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主体的な学習リソース活用による英語スピーキング力と学習意欲の育成

李 欣然 (り きんぜん)

東京大学 大学院生

外国語学習においては、明示的指導のみに依存するのではなく、学習者が環境から目標言語のモデルとなるリソースを自発的に見出し、模倣することが重要である。外国語の映画といった素材は言語学習における有効性が示されている一方、全ての学習者がそれらを効果的に活用できるわけではない。そこで本研究では、英語学習初期段階にある中学生を対象に、身近な英語素材をスピーキング力の習得に結びつける力の育成方法について検討する。具体的には、「環境から学習リソースを発見する力」と、「リソースを参照しながら自らの言語使用を修正するプロセス」に着目する。これらのリソース活用方略を適切に用いることで、英語スピーキングに関する知識技能の向上に加え、学び方に対する意識・学習行動・学習意欲の変容について、調査と実験によって検証する。

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手話を使用する聴覚障害児のことばの発達を促すためのインクルーシブ保育の実践的研究ー手話および視覚教材を活用した環境整備を中心にー ※

井口 亜希子 (いぐち あきこ)

茨城大学 助教

国際的にインクルーシブ教育が推進され、国内でも就学前保育施設に通う聴覚障害児が増加し、その中には手話の使用を希望する子どももいる。本研究は、手話を使用する聴覚障害児のことばの発達を促すための基盤として、手話および視覚教材を活用したインクルーシブ保育の実践方法を明らかにすることを目的とする。実際に手話を用いて保育を行う就学前保育施設を対象に実践的研究を行い、聴覚障害児の発達段階に応じた手話・視覚教材活用方法を体系化するとともに、保育関係者向けガイドブックと映像教材を開発する。これは2025年6月施行の「手話に関する施策の推進に関する法律」の具体化に向けた方策の検討を含む。最終的に手話を使用する聴覚障害児が幼児期に必要なことばの力を育み、児童期以降の学びへ円滑に接続できるような保育環境の整備を目指す。

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吃音の自然回復児における学齢期の発達障害様困難の実態について ※

大鹿 綾 (おおしか あや)

東京学芸大学 准教授

発語の流暢性の障害である吃音は2~4歳ごろに症状が出始めることが多いが、その内6~8割程度は自然回復することが知られている。自然回復した者たちは本当にその後、なんの課題も生じずに発達していくのであろうか。本研究では、現在発達障害様の困り感のある児童について、幼児期の言語の様子を調査することによって、吃音の自然回復後の実態について明らかにすることを目的とする。具体的には、全国通級指導教室教員へのアンケート調査及び、自然回復後に発達障害様の困難を示す児童の保護者へのインタビュー調査を行う。発達障害様の困難を示すことが定型発達児よりも高い割合で起こるのかを明らかにしたい。また、本研究を足掛かりにして、今後は幼児期の吃音児を長期的に追うことで自然回復例のその後について直接的に検討することも目指す。

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自閉スペクトラム症児のエコラリアへの教師の意味づけの変容

緒方 亜文 (おがた あもん)

東京大学 大学院生

本研究では、自閉スペクトラム症(ASD)児のエコラリアについて、教師の意味づけの変容の過程を明らかにする。エコラリアとは、他者の発話を文脈に沿わない形で繰り返す現象を意味する。エコラリアを生じるASD児を指導した経験のある教師10名以上への半構造化インタビュー調査を行う。続いて、エコラリアへの意味づけとその理由、その縦断的な変化の過程に焦点を当てて、質的な分析(ディスコース分析)を行う。これにより、ASD児にエコラリアが生じたとしても、それを意味のある発話と見なして教室のコミュニケーションを進めていくために、教師がいかなる役割を担いうるのかを議論する。研究の成果については、学会発表および学術誌への投稿を行う。

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ろう・難聴児とその親のコミュニケーションを促進するデジタル手話絵本の開発

高嶋 由布子 (たかしま ゆふこ)

国立障害者リハビリテーションセンター研究所 研究員

本研究は、ろう・難聴児とその養育者が、手話を介して絵本を楽しむための「デジタル手話絵本」のフォーマットの検証を行い、その制作手順を具体的に報告することを通し、家庭での手話での絵本読み聞かせを促進し、図書館や聴覚障害者情報提供施設等でデジタル手話絵本の作成ができる実践的モデルを構築することを目的とする。乳幼児期の絵本読み聞かせは言語発達に不可欠だが、95%が聴者である養育者は、ろう・難聴児がアクセス可能な手話での読み聞かせが難しく、読書の入り口に大きなバリアが存在する。助成期間内に、(1)デジタル手話絵本のデザイン指針、(2)著作権処理手順、(3)効果実証データを成果としてまとめ、障害の有無に関わらず読書権が保障される社会に資する研究とする。

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コミュニケーションにおける「複雑な判断」の育成-「学習としての評価」を実現する実践モデルの開発- ※

友永 達也 (ともなが たつや)

神戸大学附属小学校 教諭

本研究の目的は、①コミュニケーションにおける「複雑な判断」の諸相と発達段階モデルの理論的・実践的な解明学習としての評価論に根ざした「複雑な判断」を育む実践の開発と検証およびその成果の発信、以上の2点である。本研究では、幼小接続期の5歳児から、小学校卒業段階の11歳児までを対象に、コミュニケーションにおける「複雑な判断」の実行プロセスと発達段階のモデルを仮説的に生成する。さらに、ロイス・サドラーの質的判断アプローチを援用し、学習としての評価論に根ざした授業開発を行い、その効果を質的・量的に検証する。成果として、コミュニケーションにおける「複雑な判断」の諸相や発達段階の知見提供に加え、「複雑な判断」を育成する実践理論を構築し、書籍や論文の刊行を通して、コミュニケーション教育のビジョンを提示する。

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中学生の長文読解困難に対する支援手続きの開発と効果検証に関する研究

成田 まい (なりた まい)

尚絅学院大学 講師

近年、学習障害に対する教育的サポートは、通級指導教室の設置に伴い改善してきた。しかし通級指導教室の数が十分でない地域が多く、担任教員が実施可能な支援教材の充実が望まれている。特に、中学生の長文読解困難に対する支援についての研究が必要とされている。応募者は、小学生を対象として、長文の読解困難の背景要因を検討し、マクロルールと論理の接続詞「だから」の使用不全が強く影響することを明らかにしてきた。本研究では、小学生の知見を基にして、中学生の長文読解困難に対する支援手続きの開発とその効果を検証することを目的とする。具体的には、①中学生におけるマクロルールの発達および論理の接続詞の使用について検討し、それに基づき②読解困難の背景要因に応じた学習支援教材を開発し、支援効果を検証する。

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物語体験と読書習慣が社会情動的スキルの発達に及ぼす影響:感情処理特性の個人差に着目した検討 ※

細川 亜佐子 (ほそかわ あさこ)

青山学院大学 研究員

本研究の目的は、物語の読書が社会情動的スキルをどのように育むかを、脳神経基盤、読書習慣の個人差、読書習慣の継続効果の3つの視点から統合的に明らかにすることである。物語読書は、他者の気持ちを理解し、共感する能力を促進する効果をもつことから、社会情動的スキルを支える基盤となる。しかし、日本では児童の読書率の格差拡大が顕著であり、これは読解力や言語力の差だけでなく、社会情動的スキルの長期的な個人差を生む可能性がある。さらに、感情認識や言語化が苦手な特性を持つ児童においては、物語世界への没入や感情移入が生じにくいために、読書が習慣化しにくく、読書効果を十分に得られないと考えられる。本研究では、感情処理特性の個人差を踏まえた上で、児童が物語をどのように体験するのか、また、継続的な読書経験が社会情動的スキル促進にどのような役割をもたらすかを検証する。

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言語的マイノリティが描かれた絵本を活用した〔ことばの教育〕プログラムの提案 ※

丸田 健太郎 (まるた けんたろう)

広島大学附属小学校 教諭

現代社会においては、マイノリティと呼ばれる人々の権利が尊重され、多文化共生やインクルーシブ社会の実現が求められている。学校教育は、公教育として、マイノリティに関する教育を行い、すべての個人が主体的に参画することができる社会の実現のために、重要な役割を担っていると考える。
本研究は、絵本を通して様々なマイノリティの描かれ方を知ることで、社会におけるマイノリティに対するまなざしを一面化することなく、多面的に捉えることができる学びを創造することを目的とする。さらに、読むことで言語的マイノリティへの理解が促されると予想される絵本を教材として用い、多様化することばへの理解を進めるための〔ことばの教育〕をどのように育成すべきかについて、学習モデルの提案を行うことを目指す。

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五感を活用した絵本型教材による語彙・感情理解支援方法の開発と教育的効果の検証 ※

水内 豊和 (みずうち とよかず)

島根県立大学 准教授

本研究は、知的障害や発達障害のある子どもが理解しにくい抽象的概念について、絵本をベースとする五感を通した体験的遊び・学び活動により理解を促す教材開発と効果検証を目的とする。臨床発達心理学の研究者、学校教員、司書、企業が連携し、島根県立大学「おはなしレストランライブラリー」の蔵書と知見を生かして、物語性と感覚体験を融合させた「体験型絵本(紙・デジタル)」を制作する。そして、図書館や特別支援学校等での実践を通し、幼児・児童に対する語彙理解・感情ラベリング・自己調整行動への有効性を検証する。それにより、子どもが「ことば」と「こころ」を自らの感覚で学ぶ、新しい発達支援および特別支援教育の指導アプローチを提案する。

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児童教育向け図書の対象学年を判定する基準の解明と説明可能な自動判定技術への応用 ※

宮田 玲 (みやた れい)

東京大学 講師

学校現場における児童教育実践の質を高める上で、教科書にとどまらず、学校図書館の蔵書を適切に活用することが重要である。図書が真に教育的効果を発揮するのは、そこで扱われている知識や表現形式が、児童・生徒の発達や学習の状況に照らして適切であるときであるが、それを判断する技術は現場の暗黙知に留まっている。本研究は、学校図書館の蔵書となりうる児童書を主な対象に、図書の対象学年を判定する基準を解明し、その成果を自動判定技術に応用することを目的とする。具体的には、図書の対象学年の判定に関連する知識・文書・言語要素に注目し、(1)要素ごとの客観的な判定基準の構築と評価、(2)各種AI技術を活用した「説明可能な」自動判定技術の開発と評価を行う。これらの成果は、教師・司書にとって使いやすい形で公開する。

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